郷愁 | 【公式ブログ】 週刊「神田恭兵」―明日も絶対晴れるっしょ!―

【公式ブログ】 週刊「神田恭兵」―明日も絶対晴れるっしょ!―

俳優・神田恭兵。その日々をちょこっと覗いてみませんか?

しばらくこの景色とはお別れ。
夏の到来を直前にして、自分的にこの街の代名詞である海や温かい夜景を見れないのは寂しいけど、大好きな博多の街に行くわけだから…
とは言ってもノスタルジックな気持ちを抑えることはできない。

日曜日の朝の電車は好き。
空いてるからでしょ?って、その通りなんだけど。
独特の香りがする。

前日やその前の平日の人の混雑、雑然とした空気をシートや壁、車内のどこかに携えているけど、朝の透明感のある空気と空いた車内が独特の空虚な香りをまとっている。

お祭り後の寂しさと同じ。

だから今日の気分とどこか同じ。

そんな気持ちと合わせてか?電車の進むスピードはどこかのんびりしていて、その中に流れる振動は、休日のリズムを奏でている。

31年生きてきて、昨日のように思い出す。
今まで生きてきた日々。
でも、それは遠い過去たちで。
追憶にとらわれることは、自分を見失うことになること。
過去が悪いのではない、今生きている中で現れる自分の昔の姿は必要なもの。
でも記憶の魅力は、リアルであることの先に二度と戻れないという美しさがあること。

でもふと現れた自分の過去の姿くらい見たっていいじゃないか?

俺は小学生の時に一度転校をしている。
昨日、都内に向かう道の途中で最初通った学校の友人に出会った。
目が合い、一度目を離したが、何かが彼を捉えた。
無意識でもう一度顔を見てしまった。

20年以上も話もしたことなかったが不思議だ。
自然と名前を呼び、挨拶を交わし、別れた。


ここ数日、こういうやりとりが多い。
どこに行っても昔歩いた自分の足跡に出会う。

でも忘れちゃいけない。
会いにいってはいけない。
それは勝手に会いに来る。