ミス・サイゴンが終わって… | 【公式ブログ】 週刊「神田恭兵」―明日も絶対晴れるっしょ!―

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俳優・神田恭兵。その日々をちょこっと覗いてみませんか?

ミス・サイゴンが終わりました。
一つの公演が終わることは、寂しいものですが、その寂しさも一年に何度も体験していると寂しいことに慣れてしまいます。
僕はこの寂しさを感じると、なんだかそれを言葉にすることができなくなるので、ここには書かないようにしていました。
というか身体から少しづつトゥイが抜けてくるのを待ちながら。
それが対処法(笑)
だからこのブログを読んでる人にはもっと寂しいものになっているのかもしれませんね。

いい感じに普段の自分に戻ってきたので、ブログを書き出しました。

この役とはもう一度出会いたかったと思う役でした。
2008年に演じた時は、それはそれで後悔なく演じたつもりだったのですが、今回のためにオーディションを受けることが決まった時、そう、最初に練習した瞬間に自分の中で何かが変わったのを感じました。

あぁ、トゥイの表現したいポイントが自分の中で変わっている。

ということに気がつきました。

何を表現したかったのかというのは、舞台で表現したことがすべてですし、稽古している段階で大きく変化していったので詳しくは書きません。
ただ最初に感じたのは、トゥイが背負っているものの大きさってどんな物だったのだろうということでした。
この数年で一つのカンパニーを纏める立場になることもあり、様々な先輩方の背中を見て、役を演じることプラスアルファーで人として社会の中で生きることを感じてきました。
それを通して考えてみても、トゥイの背負っているものの重さはどんなものだったのだろう?その中で、国に対して裏切っているようなキムを追い求めるトゥイの気持ちはどんなものだったのだろうと考えさせられました。
この気持ちから始まった。
今回のミス・サイゴン。

何度やっても、何度生きても、楽しいものでした。

ありがとうございました。

IMG_8255.jpg

恭兵。