ただそこにいること | 【公式ブログ】 週刊「神田恭兵」―明日も絶対晴れるっしょ!―

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俳優・神田恭兵。その日々をちょこっと覗いてみませんか?

今回トゥイの稽古中、よく言われたことは、感じていればそれでいいと言うこと。
あえて動作で何かをするのではなく、そこで感じて思っていればいいということでした。

客席に見せる芝居ではなく、そこにいる人を見せたいという手法です。

これって小劇場だったり、テレビなどの映像作品だとそうするんですが、なかなか2000人弱の劇場でやるのが難しい。
俳優はどこか2000人の一番後ろから見えてる景色を想像するものなので。

放つ方が物事はやりやすいけど、確かにその人そのものが、しっかり出来ていれば、どれだけ遠くから見ていても何かをしなくてもそう見えるから。

昔役者の先輩方と話をしていて、

「ただ立ってるだけで成立しているようになりたい」

と言ってたことを歳が経つに連れて噛みしめる日々。

自分のことが客観的に見えるようになってきたからこそ、これを感じます。

そんな中でこの余計な表現を削られたこの役に出会えたことは、本当によかった。

なぁんてことを、考えてる朝。

あと一回で東京のトゥイが終わっちゃうなんて、信じられないなぁ。もっとやりたい。

恭兵。