今日はピナレロのGAN Sアルテグラ完成車を組んでいました!
結構バラで来るので、組み立てにもお店の味がでます♪
まずは、ベアリングにWAKO'Sのシリコングリスを入れます。
最初からしっかりグリスが入っている車体もありますが、GANシリーズはあまり入っていません。
コラムアンカー。周りにはフィニッシュラインのファイバーグリップを塗ります。摩擦を上げてガタが出にくくします。
逆にヘッドのフタのネジにはデュラグリスを塗っておきます。
ここの滑りが良くないとヤバい事になります。
コラムアンカーのネジにこのネジが固着して、次にヘッドのフタのネジを取ろうとした時にコラム内で、コラムアンカーがバラバラになってしまいます
ちなみにGAN Sのヘッドスペーサーはこんな風になっています。
銀色の突起が出ていますが、コレがついているおかげでエアロなヘッドスペーサーの向きが全部そろいます。
ステムまでつけてこんな感じ。
ちなみに、普通のスペーサー&普通のステムでも使えます。
次に、シートクランプ。
フレーム内蔵型のシートクランプを使うのですが、ここにも摩擦を増やすためにフィニッシュラインのファイバーグリップを塗っておきます。
エアロシートピラーとFizikのアンタレスがついてくるのがデラックス♪
流石はピナレロという所ですね!
カーボンをクランプするのでトルク管理は重要です。
(ここに限らず、ネジというネジほとんどトルクレンチで締めるのが基本です。)
で、ワイヤーを通します。
ロードバイク全部、こんな風にワイヤーを納品してくれると助かるのに。。。と思っている販売店は多いと思います。
7分組みだと、どうしてもワイヤーが短すぎたり、変な所で折れていたり、錆びてたり困ったことが多いです。
そういう時に、中途半端に組まれた物をバラして組みなおすのですが、それをするぐらいならバラで渡してもらう方が逆に良いです
リアブレーキはフレーム中通し。
フレームから中に入る所で、バリやフレームの壁面にインナーワイヤーが接触する恐れがあるので、こんな感じにアウターキャップにライナー管を取り付けます。
ライナー管の端はライターで炙って少し広げて、抜けてしまわないようにしておきます。
で、アウターワイヤーの中にはレスポのチタンスプレーを注入!
これでワイヤーの滑りが良くなります。
ワイヤーをカットする長さも重要。
長すぎても抵抗になるし、短すぎても角度が急になったり突っ張ったりしてしまうので、注意が必要です。
前側のワイヤーもある程度余裕を持たせた方が良いです。
なぜかというと、ハンドルの高さを変える時にブレーキからワイヤーを抜かないとステムが抜けなくなったり、輪行でハンドルを90度切った状態で運ぶとアウターワイヤーが折れやすいです。
それに、ハンドルから前ブレーキへのカーブがキツすぎるだけで、長く使っていると引きが重くなったり、折れやすくなったりします。
次にシフトワイヤー。
ワイヤーアジャスターが1つついてくるので、フロントディレイラー用のアウターワイヤーにアジャスターをかみ込ませます。
本当は両方につけたい所なんですけどね。。。
(メーカーによっては2個つきます。)
シフトワイヤーは少し内部でフレームに干渉するので、ライナー管の処理をします。
写真のように、ライターで炙って端を広げたライナーを通します。
フロントは1つ前の写真の、ダウンチューブ上の入り口から、フロントディレイラー下までライナーが通ります。
リアはダウンチューブ上の入り口から、チェーンステーの途中までライナーを通します。
フレームの入り口付近で干渉が起こる可能性があるのと、BB下で間違いなく干渉するので、このように処理しています。
フレーム内部でインナーワイヤーにフレームの一部が干渉したまま変速して使い続けると、変速性能が悪くなるだけでなく、インナーワイヤーが削れていくので、この処理はやった方が良いです。
このライナー管の通し方は車種により色々です。
入り口だけの車種もあれば、BB下だけの車種もあります
ここのアウターワイヤーもある程度の長さが必要です。
長すぎてもダメなのですが、短いとアウターワイヤーが突っ張ってリアディレイラーの変速の邪魔をしてしまいます。
そんで、ハンドルに沿わせたワイヤー類は伸縮性の低いテープでまとめます。ブレーキを引くと若干ワイヤーが縮もうとします。そうした時にワイヤーが動く可能性があり、バーテープ下で動いてしまわないように、このような下処理をしています。
で、上からバーテープを巻きます。
ピナレロバーテープ、恰好良いです♪
10年くらい昔、エンゾ早川氏の著書に出てくるジオス巻きに憧れた物ですが、最近彼を雑誌で見ません。お元気なのでしょうか。。。
そんで、変速調整ブレーキ調整して完成!
GAN S恰好良いです!!
ドグマっぽさが素敵♪
バックフォーク♪
http://www.81496.com/jouhou/road/pinarello2017/pinarello2017.html#gan
(ピナレロ GAN 2017年モデルのぺージ)
こうして読み返してみると、基本的な事しかやってませんね
自転車の組み立て、一つ一つの工程はそれほど難しくありません。
ただ、ネジにグリスを塗る、ライナー処理をする、トルク管理をする等、1つ1つが結構大事な事なんですよね~
ピナレロやビアンキやKUOTAのバイクをはじめ、ほぼバラの状態から組み立てるブランドの車種は、ある程度真面目に組み立てをやっているお店で買った方が良いですよ~!!
ウチで買って~!といいたのは山々ですが。。。
例えば街中にある綺麗でデラックスなお店と、お住まいの近所にある入りにくそうで頑固そうなオッサンが黙々と組み立ててるようなお店だったら、頑固そうなオッサンに頼む方がこれらの車種については良い結果になると思います