予備費を充当・今年度に着手!


巡視船4隻・配備前倒し!



 野田内閣が10月26日に閣議決定した総額4千億円の経済対策には、海上保安庁の巡視船艇などの整備費約170億円が盛り込まれた。沖縄県・尖閣諸島周辺での警備態勢を強化するためで、来年度から予定していた巡視船艇7隻の建造を前倒しし、今年度中に着手する。


 海保によると、予備費をあてるのは、1千トン型巡視船4隻と30m型巡視艇3隻の建造。1千トン型は完成予定が2015年度末~14年度末に、30m型は14年度末から13年度末に早まる。ほかに、すでに建造中の350トン型巡視船1隻も来年度末の完成予定を1年早める。


 いずれも旧型船の更新計画の一環で、当初の計画よりも時期を1年以上早めて来年度予算の概算要求に盛り込まれた。今回、尖閣警備のためにさらに1年前倒しした。尖閣諸島沖では中国公船の航行が常態化。海保は各地の管区本部から応援の巡視船艇を投入して、警戒を続けている。


 1千トン型は尖閣沖での中国公船への対応の主力。30m型は小回りが利くため、8月に尖閣に上陸した香港の活動家らが乗っていた漁船など、主に小型船への対応にあたっている。


 沖縄県・尖閣諸島沖で中国公船が航行している問題を受け、政府は26日、海上保安庁に最新鋭の巡視船4隻などを配備するため、一般予備費から約170億円を支出することを決めた。2013年度予算概算要求の前倒しで、巡視船などは当初より1年早い14年度末に完成、配備される見通し。