神様からの大試練 | KANSAI SANPO

KANSAI SANPO

~最悪の男が歩く関西の最良~
  +伊勢神宮125社巡り

大将軍八神社・御朱印
 




2020年、どこかの国で発生したコロナウィルスが

世界中で問題となる直前の2月2日。

令和2年2月2日。

「222」のゾロ目を狙ったわけではなく、

偶然なんですが娘と京都に行きました。

変わったモン好きの娘のために準備したイベントのひとつが

一条通の妖怪ストリート。




大将軍商店街振興組合HP




AR撮影が出来るアプリがあったり、

百鬼夜行を再現するイベントで街おこし。

商店街のあちこちに妖怪のオブジェ。

クオリティに難あり(?)のものもありましたが、

見る時間帯によってはそれなりの光景かも知れません。

ただし道幅が狭い通りなのに車の通行量が多く、

ゆっくり散策する気分になれませんでした。

 

 

 

 

 

ネットで話題になっていた食堂、いのうえさん。

学生時代によく行った、昔ながらの定食屋さんという感じ。

ホンネを言えば、トンカツ定食とかを食べたかったのですが

せっかくなので娘ともども「妖怪ラーメン」を注文しました。

 

 



 

 

 

娘は「おいしい」と言ってましたが、

私は見た目に圧倒されて、全く味がわかりませんでした。

気を取り直して(?)通り沿いにある、大将軍八神社に参拝。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

方除厄除の神として信仰のある神社。

北斗妙見信仰の神社らしく、御朱印には「星神」と記され

御守も北斗七星が描かれたものがありました。

久しぶりに訪れたこの神社を見て、

2006年冬に初参拝した日のことを思い出しました。

当時の私は、ウケ狙いの軽口のブログを書きながら

神社参拝の記事を時々投稿してました。

 


 

 

 

 

 

 

しかしおちゃらけた記事の合間に

神社や聖地の訪問記事を投稿することに違和感を感じ始めていました。

ちょうどその頃、関東の神社で神職として奉職している友人から

京都在住のブロガーさんを紹介されました。

その方は主に神社の祭事のレポート記事を書いてらっしゃった女性。

一方私のブログにアップする写真はフレーム内に

人も犬も猫もカラスも鳩もダチョウも一切入れない写真にこだわっていました。

(ダチョウはめったにいないと思いますが)

その方とメールで何度かやり取りするうちに、

「神社の静と動」の記事でコラボしようということになりました。

めちゃくちゃ 張り切りました。

その方はどうだったかわかりませんが、

私はMAX盛り上がって興奮していたと記憶しています。

HNを「龍水(たつみ)」とし、

新たに立ち上げるブログタイトルを「龍水御朱印帳」と決めました。

そしてその新しいブログのために、最初に参拝したのが大将軍八神社だったのです。

もちろんその日のメインは北野天満宮か平野神社などだったのですが、

歩く効率を考えて、大将軍八神社からスタートしたのです。

その日は10~20社ほど「取材」するつもりでした。

早朝から京都市内中を地下鉄やバスで回れるONE DAYチケットも準備しました。



外が明るくなり始めたばかりの頃に烏丸に到着。

地下鉄とバスを乗り継いで、逸る気持ちを抑えながら

北野天満宮の大鳥居を横目に 大将軍八神社へと向かったのでした。

そして境内に入り、参拝を終え

「さあ、行くぞっ!」と心の中で叫び、カメラを構えました。

シャッターを押し、モニター画面を見て愕然としました。

その時の私の描写は恥ずかしいので省略します。

結論を言うと、カメラが壊れてしまったのです。

意気消沈した私は、ONE DAYチケットの元を取ることもなく

さっさと家に帰りました。

 

大阪の自宅に着いたのは、まだ9時にもなっていなかったと思います。

コンビニで買った弁当のおかずをつまみに

やけ酒をしこたま飲んでふて寝…。


妻曰く、それから10日ほど

私は抜け殻のような状態だったそうです。

京都在住のブロガーさんを紹介してくれた友人にカメラのことを話すと

「本気で神社ブログをするつもりなのか、神様に試されたのね」

みたいなことを言われました。

今だから言いますが、むちゃくちゃ腹が立ちました。

『俺が落ち込んでるのに、クールに言い放ちやがって!』
『スピ系のトレーナーみたいなことを言うな!ボケッ!』
『おぅおぅ、どーせ俺は神様からNG食らったんでしょーよっ』
『神社ブログも、なんなら神社巡りもやめたるわっ』

その他、一瞬で100くらいの汚い言葉が浮かんでいたと思います。

しばらくカメラのことは考えないようにしていました。

ある日妻がなんとか私を元気づけようとして、お気に入りの森に連れ出し

妻のカメラを私に貸してくれました。

しかし2~3枚撮影して、すぐにやめてしまったようです。

あまりの性能の差を目の当たりにした私は、更に落ち込んでしまったのです。


壊れたカメラは320万画素のいわゆる「コンデジ」でしたが、

マクロから超望遠撮影まで出来る特殊なカメラでした。

新型になった同機種の画素数は600万画素にアップして、

デザインも小型デジイチといった感じ。

ヨドバシに寄るたびに、手に取ってはため息をついていました。

しかし5~6万円はする代物だったので、簡単に新型に買い替えることは無理でした。

当時、いろいろと大変な時期だったのです。

(今でも5~6万はキツイですが・笑)

現在ではスマホのカメラでも1000万画素を超えていますが、

当時は600万画素でも「スゴイ」と思えたのです。


カメラが壊れてからの10日~2週間。

私が何をして、どう過ごしたのかはよく覚えていません。

「抜け殻」のような状態が続いていたのは間違いないようです。

龍水御朱印帳のスタート時の記事を見ると、

どうやら過去の画像を使っていくつかの記事を投稿した形跡があります。

「抜け殻」の様子がハンパじゃなっかたことが「本気」とみなされたのか、

手持ちの画像を使って記事を投稿した努力が神様に認められたのか

2週間ほど経ったある日、奇跡が起きたのです。


ため息しか出ない毎日が続いていましたが、

「何が原因で、どういう故障だったのか」
「修理は可能なのか」

そういう思いが湧いてきて、ネットで検索してみたのです。

故障の症状や、機種名などを入力してみたり

あれこれ検索しているうちに、メーカーのホームページ内の記事にたどり着きました。

その記事は、最近発売された人気デジカメのリコールに関するものでした。

関係ないとは思いつつも、なんとなく気になって読み進めました。

「高温多湿の環境下で、映像エンジンが断線する欠陥・・・」

みたいなことが書かれてあり、その症状が私の故障に似ていたからです。

そして、記事の片隅に信じられないことが書かれてあったのです。

「以下の機種についても同様の不具合が発生する可能性があるため

保証期間が過ぎているものでも無料で修理いたします」

記事は小さい文字でしたが、そこに私のカメラの機種も掲載されていたのです。

「タダで直してもらえる!」

信じられない奇跡に、私はやっと元気を取り戻しました。

しかし奇跡はそれだけじゃありませんでした。

機種によって受付日の指定があり、

10日ほど「待たされて」からメーカーに直接持ち込みました。

そこで私は信じられない事態に愕然としました。

対応してくれたメーカーの方の言葉に、耳を疑いました。

「pleさま、まことに申し訳ございませんが、部品が枯渇しておりまして・・・」

『また待たされるのかな?』

「同系の新機種への交換でもよろしいでしょうか?」

「え?え?え?お、お、お、おいくらですか?」

「もちろん無料でございます」




 

 

 

昔見たこのCMの少年のように、

ヨドバシのカメラ売り場でため息をつきながら眺めていた新機種のカメラ。

1か月ほど苦しみましたが、なんと一銭も払わずに手に入ったのです。

あり得ないと言うか、妄想でも思いつかない展開です。

メーカーには感謝しかありませんでした。

故障した保証期間切れの320万画素のカメラが

憧れの600万画素のカメラになったのですから。

いつか一眼レフを買うときは、絶対にこのメーカーにしようと思いました。

(現在は夫婦でこのメーカーのデジイチを使用中)

手に入った新機種は「神様からいただいたカメラ」と思うことにしました。


開設以来15年を超えた前述の神社ブログ。

あの時の奇跡がなかったら、ここまで続けられたかどうかわかりません。

カメラはパワーアップしたのですが、「神社の静と動」のコラボは立ち消えとなりました。

無責任なようですが、どういう経緯でそうなったのか覚えていません。

でも京都のブロガーさんとは、

今でもFacebookでおともだちになっていただいているので

カメラのことで不貞腐れ、放り出したのではなかったと(思いたい)。


そしてこの「カメラの奇跡」には後日談があります。

あの奇跡から5年ほど後、私たち夫婦は一眼レフを使うようになりました。

神様からいただいたカメラを放置するわけにも行かず、

職場での資料作りや、職場のPRブログ投稿用に使っていました。

しかしそれもスマホのカメラで事足りるようになったため

欲しいと言ってくれた知人にあげることにしました。

放置するより、喜んで使ってくれる人にあげた方がマシだと思ったのです。

あのカメラで、最後に何を撮ったのかは覚えていません。

知人はとても喜んでくれ、すぐに電源を入れて試し撮りをはじめました。

ところが彼はすぐに怪訝そうな顔になりました。

「あのーpleさん、これは・・・」

そのカメラ、知人に渡すと同時に

前のカメラと同じ症状で壊れてしまっていたのです。

 

 

 

それはそうと

 

年が変わると「初詣に連れてって」と言ってきてた娘。

 

昨年はコロナで無理だったけど、夏頃からLINEに「既読」も付かない。

 

昔っから自分に用事がなければ返事しない子だったけど

 

音信不通状態が長すぎる。

 

息子もこの2年ほど会ってないようだし。

 

来年のお正月には連絡をくれるといいのですが・・・。

 

お父さんは、いろいろとキミが喜びそうな場所を準備して待ってるぞー。









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