●京都きものオーディション研修会●
研修会で学んだ、きものの持つメッセージ。
みなさんも、20名と一緒に、メッセージの実践トレーニングをしましょう!
練習問題④
小紋の写真です。
どんな印象を受けますか?どんなときに着ていったらいいでしょう?
あなたなら、どう使い分けますか、考えてみましょう!
6つの小紋のコーディネイトです。
着てみたいな!と思うきものはありますか?
一般に、季節によって着たくなる色というのがあり、
春はパステルカラー、秋は黒や赤など濃い色が好まれるようです。
季節を感じさせる色や季節の柄のモチーフを選ぶのも素敵ですが、
小紋には、柄付けによって、
よそいき・おしゃれ着・普段着向きという感じがあるので、
そのニュアンスを解説していきます。
白のナデシコ柄の小紋は、無地と柄が互い違いになるように配置して、
仕立てました。そのため、市松のパターンのように見えます。
縫い目で柄が切れてしまうはずの小紋なのに、そのリズムがあるため、
少しよそいき(付け下げに近い印象)の雰囲気を生み出しています。
ピンクの小紋は、柄がポツンポツンと配されています。
こういう配置の小紋を飛び柄といいます。
ちなみにイチョウの葉と冊子の柄です。
飛び柄の小紋は、なんとなく、軽い付け下げと似た雰囲気があり、
少しきちんとした印象を生み出すので、
よそいきの帯(重過ぎない袋帯やフォーマルな名古屋帯)を合わせると、
鮮やかな花色(ブルー)の小紋は、匹田の雲に菊と松桜が散らされています。
こういった全体に柄のあるものを、総柄と言います。
また、古典的なモチーフなので、古典柄でもあります。
総柄は、柄がゴチャゴチャしているので、
飛び柄に比べると、カジュアルな感じになりますが、
この小紋は古典柄なので、同じ総柄でもちょっとよそいきの雰囲気になります。
白の手まり柄の小紋は、柄が大きく、はんなりとしていますが、
モチーフが古典的なので、ちょっとよそいきの雰囲気があります。
ピンクの染帯を合わせているので、このコーディネイトはカジュアル寄りですが、
きちんとした感じの帯を合わせれば、よそいきモードになります。
黒の小紋は、よろけ縞に丸文様でポップな図柄。
写真ではわかりませんが、赤の小紋柄の八掛がついています。
無地やぼかしの八掛が一般的ですが、この小紋のような
遊び着には、楽しい柄の八掛を合わせるのも、おしゃれです。
ポップなテイストの小紋には、
いくらよそいきの帯を合わせてみてもチグハグになるばかりで、
よそいき小紋にはなりにくいものです。
緑と黒の斜め縞の小紋は、モダンなテイストです。
きものの世界で、よく「洋服感覚」と表現されているタイプの柄ですね。
縞は、縦でも横でも斜めでも、カジュアルな分類になります。
このきもの、肩にバラ、おくみにツバメ、前身頃に指輪が刺繍されています。
おしゃれ着、遊び着として、気軽に楽しめるきものです。
以上、6点の小紋は、
上から下へ、フォーマルからカジュアルになっています。
もちろん、合わせる帯や小物によって、ドレスアップ、ドレスダウンが可能です。
柄付けのニュアンスを心得て、
よそいき、普段着、おしゃれ着と使い分けていくと、
着まわしもできますし、場にあった装いにもなり、
あなたの好感度もアップ↑しますよ!
ぜひ、小紋上手のきもの美人になってくださいね☆
※写真協力…きものステーション・京都