今回5日間、韓国人の方たちと長い時間を一緒に過ごしました。
その間、日本人とはどこが違うのか、興味を持って見ていました。
少女時代やテヨニをより理解するうえで知りたかったから。
「たった5日で何がわかるんだ」って声が聞こえそうですが、それでも今の感想をまとめておきたいと思います。
やはりせっかち
すべての人がそうではありませんが、平均値としては、やはり日本人の平均よりせっかちだと思います。
飲食店での料理の提供のされ方でもわかります。
まず、반찬(パンチャン:おかず、惣菜)。
店によって違いますが、最初からテーブルの上に置いてある、入店時に水と一緒に出てくる、注文直後に出てくるの3パターンがありますが、いずれもすぐです。
そして、注文した品も概ね3分以内、刺身のようなものでも10分以内ですよね。
そして、テーブルで調理をする料理でも、店の이모(イモ:叔母さん、おばさん)が「○○するまで待っててね」って言っていっても、「まだ食べられないか」とすぐ聞きます。
まるでヤンチャ坊主がそこにもここにもいる感じです。
おもてなし
日本人は、誰もが日本のおもてなしが世界一だと思っていると思います。
以前から思っていたのですが、今回確信しました。
韓国人のおもてなしは、日本人以上です
飲食店では、必ず全部食べきらず少し残すのがマナーだと知っている人も多いと思います。
それは、「食べきる=足りない」という意味で、店側或いはもてなすホスト・ホステス側の名折れだということを痛感しました。
今回、何度「もう食べられない」「お腹がはちきれそう」という言葉を何回言ったことか。
それでも、「次の店に行こう。次は○○を食べよう」と誘われました。
これでもかっって思いを感じました。
怖いのは、今回お世話になったホストさん達が、それぞれ夏から秋にかけてみんな来日を表明していること。
どうもてなすか、頭が痛いです。
金銭的にも負担は大きいし、深夜営業の美味しい店を探す努力も必要です。
人間関係
今回痛感したのがこれです。
家族、友達、先輩後輩、いずれも日本の何倍も濃いですね。
以前から、ネット上に친구(チング:友達)という言葉を軽々しく書いているのを見て心配していましたが、チング・・・怖いです。
日本で友達というのは自然の成り行きで特に契りを結ぶこともなく、お互いが軽い気持ちでそう呼びますよね
でも、韓国では、「俺たち友達になろうか」などと、双方の意思確認があってなるものだそうです。
勝手に「俺たち友達だろ」って言うと「お前と友達になった覚えはない」とキッパリ否定されるそうです。
このように軽い契りを経ているので、チングは日本の親友よりさらに2段階ほど上の関係と言うか、当然そこに大切にする義務が成立しているように思いました。
今回ソウルのホストさん達は、翌日も仕事(普通の会社員)があるのに3時までもてなしてくれましたし、釜山のホストさん達はそれぞれ仕事を休んで付き合ってくれました。
もうお分かりでしょうか
私は、彼らをまだチングと呼ぶ心構えができていません。
なのでホストさん達と呼んでいるんです。
でも、彼らが来日するまでには、腹を決めなければいけませんね。
韓国ドラマでは、「今日から俺を형(ヒョン:兄さん)と呼べ」というシーンが出てきますが、これは義兄弟の契りですね。
そう言うからには、徹底的に弟の面倒を見る義務が発生していきます。
よくわからずこんな言葉を使ってしまうと大変なことになりますね。
「형, 나 왔어」(ヒョン,ナ ワッソ:兄さん、来たよ)って、突然荷物まとめて現れるかもしれませんね。
それでも面倒見ないといけなくなります。
よく食べる
韓国では、잘 먹어(チャル モゴ)とか잘 먹어라(チャル モゴラ)という言葉をよく聞きます。
共に、よく食べてとかよく食べろという意味ですね。
また、親しい人同士の挨拶は、밥 먹었어?(パッ モゴッソ:ご飯食べた?)ですね。
そのくらい食べることを重要視しているように感じます。
また、何も食べないで飲んでばかりいると、必ず誰かに「食べながら飲め」と注意を受けます。
そのくらい食べるということを大事にする教育を受けているのでしょう。
日本では食べるということは卑しい行為というイメージがあり、特にアイドルや女優さんはテレビ番組で食べることを嫌がりますが、韓国では먹방(モッパン:食べる番組、食べるシーン)という言葉もあるくらいで嫌がりませんね。むしろ、積極的に見せている気がします。
これは、「食べること=健康→魅力的」というイメージが一般的だからだと思います。
とにかく、韓国の人と接するなら小食はイメージが悪いと覚えておきましょう。
ションイやユンイがよく食べるのも、大事なイメージづくりというわけですね。
よく飲む
一般的に、韓国の人たちはよく飲みますね。
誰かに求められたり、コンパじゃなくても普通に爆弾酒にして飲みますしね。
日本人に比べて、アルコール分解酵素の所有量が多いのでしょう。
ただ、一人飲みは見かけませんよね。
また、すぐに짠(ッチャン)を求められます。
これは、グラスをぶつける音からきているそうです。
仲間で飲んでいるのに、一人でグラスに口をつけるのはよくないことだそうです。
よって、誰かが飲みたくなるとすぐにッチャンの要求が起こります。
私の印象では、2時間ぐらいの席で大体20回ぐらいでしょうか。
私が自分からはッチャンを求めないからその分少なく、仮に私も求めたら30回にも達しそうです。
まあ、結局のところ、明るく楽しく飲む文化、パーティーピープルということでしょうか。
面白いのは、食べもについては、あれだけ食べろ食べろとうるさいのに、飲むことに関しては強制はされません。
「ッチャンにさえ参加してくれれば、無理して飲まなくてもいいよ」と言われました。
「食べる=健康」という意識が強く、相手を思いやる気持ちが強いあまりに食べることは強制するが、飲むことは楽しくやってくれればそれでよいようです。
おまけ
今回、「珍しいね、日本人なのに」「本当は韓国人だろ」と何度もツッコまれました。
仲間内だけではなく、お店のイモ達にまで。←イジられただけ
それは、私の食行動に対してです。
・산낙지(サンナッチ:手長だこの踊り)が大好き
・刺身はしょうゆを使わず초 고추장(チョ コチュジャン:酢唐辛子味噌)で食べる
・청양고추(チョンヤンコチュ:青唐辛子)を必ずおかわり
・キムチをバクバク食べる
・깻잎(ケンニップ:エゴマの葉)もおかわり
・何でも쌈(ッサム:包む)して食べる
・볶음밥(ポックムパッ:焼き飯)はこそげ取って食べる
・パンチャンや汁物とご飯を混ぜて食べる
・夜中に된장찌개(テンジャンチゲ:味噌チゲ)を欲しがる
そんな姿を見て食行動のスタイルは韓国人に溶け込んでいるということでした。
ドカ喰いと夜中喰いには追いていけてませんでしたが
そんな中、自然に話題となったのが、「なぜ日本人は・・・」という話題。
彼らも聞きたけどなかなか聞けなかった日本人に対する疑問があったようです。
なぜ、青唐辛子をに手を付けないのか
一番の理由は唐辛子に慣れておらず、辛い物が苦手な人が多い。
ゆえに韓国料理全般に激辛というイメージがあり、辛いものには警戒感が強い。
更に、日本食で青唐辛子を使うことはなく、スーパーにも全く売っていないので、未知の食べ物であるから怖い。
なぜ、ケンニップに手を付けないのか
日本には、ビジュアルのよく似た大葉という食材があるが、食べてみると味も香りも全く違うため、強烈な違和感を感じる。
ケンニップの香りに慣れていないので、美味しい美味しくない以前に違和感がある。
なぜ、葉物野菜で包まないのか
一番の理由は習慣がないから。
基本的に、サラダはサラダ、料理は料理、ご飯はご飯で、別々の味を楽しむ文化なので、一緒にして口の中に入れることに慣れていない。
丼物などの食べ方もあるが、セパレートで食べるより若干下品と言うか、品のない食べ方とされており、特に女性はセパレートで食べることをやめない。
こんな感じの会話をしました。
彼らは彼らの固定観念と言うか価値観で、「美味しいのに何で」というモヤモヤは解消しなかったようです。
最後に、「あなたは韓国人に違いない」ということで、간진호(カン・ジノ)という韓国名をつけられました
今回、いろいろな体験を通して、今までより少しだけ韓国文化に近づけた手ごたえを感じました。
もちろん、これは私が触れた韓国文化は一部に過ぎず、これで分かった気になってはいけないと思っています。
それでも、少女時代やテヨニをより理解するうえで、少しだけ近づけたかな
注.本文中の内容は、あくまでも私個人の感想です。