ネタバレアリ!「仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド」を観た | ビバ!アジアン映画好きな日々

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年明けてから初めてのレビューとなります。

元々はいつぞやの続きで劇場版必殺のレビューをと思っていたんですが、ついこないだ見た555の映画に凄い衝撃を覚えたので先にこっちのレビューをしたいと思います←

 

 

当たり前ですが例によってネタバレなので見てない方はご注意を

 

 

 

 

ストーリー

人類の進化型と言われる異形の怪人「オルフェノク」。

オルフェノクの存在をめぐって、オルフェノクを尖兵とする巨大企業スマートブレイン社と人類を守るために仮面ライダーファイズとして立ち向かった乾巧(演:半田健人)と仲間たちの戦いから20年が経った。

 

今ではスマートブレイン社は20年前の戦いで死亡したはずの元ラッキー・クローバーの北崎(演:藤田玲)が社長として運営されて政府との繋がりを持ち、かつての状況から一転オルフェノク殲滅に力を入れていた。

 

その実行部隊として動くのが複数のライオトルーパーを擁するオルフェノク殲滅隊であり、隊長はスマートブレインが新たに開発したミューズドライバーを使い仮面ライダーミューズに変身する胡桃玲菜(演:福田ルミカ)だった。

 

一方、巧と共に行動していた園田真理(演:芳賀優里亜)は同じく仲間であり、旅に出た菊池啓太郎から西洋洗濯舗を引き継ぎ、啓太郎の甥である菊池条太郎(演:浅川大治)と20年前の戦いで死亡したはずの草加雅人(演:村上幸平)と共に普段はクリーニング店を営む傍ら、人類とオルフェノクの共存の為にオルフェノクの庇護に奔走していた。

それに協力するのが西洋洗濯舗2号店を勝手にラーメン屋に改造し、店長となった海堂直也(演:唐橋充)と海堂と同じくオルフェノクであり店員として働くヒサオ(演:柳川るい)、コウタ(演:土師野隆之介)、ケイ(演:松澤可苑)だった。

 

しかし、スマートブレインはスマートレディ(演:進藤あまね)を広報としてオルフェノクの存在を通報する相談窓口を拡散していることもあり、後手に回っている上に巧も数年前に姿を消したままだった。

 

ある日、宅配をしていたヒサオはトラックに引かれそうになった老婆を助けるため一瞬モスキートオルフェノクに変身して危機を救ったがそれが仇となり通報され、玲菜率いる殲滅隊の襲撃を受ける。

 

連絡を受けた真理達は現場へ急行し、ヒサオと合流。

 

ヒサオは所持していたデルタギアで仮面ライダーデルタに、合流した草加も仮面ライダーカイザに変身し、海堂達もオルフェノクに変身して戦い始める。

 

そんな中、現れたのが姿を消していた巧だった。

 

巧は新たなファイズドライバーとファイズフォンを使い仮面ライダーネクストファイズに変身、草加や海堂に襲い掛かる。

 

仲間と思っていた人物からの襲撃で混乱し、その最中ミューズに変身した玲菜にヒサオが倒され灰化してしまった。

 

撤退した真理達は巧の裏切りが信じられず、コウタはヒサオの最後が頭に焼き付き意気消沈していた。

 

その夜、一人で行動していた真理の前に巧が現れる。

「オルフェノクに未来は無い、助けるのを止めて普通に暮らせ」と伝え、巧は真理から去っていった。

後を追おうとした真理だったが、隠れていた玲菜に当て身を食らい連れ去られてしまう。

 

玲菜は真理をスマートブレインのラボに連れて行き、元々埋め込まれていたオルフェノクの記号を活性化するように指示。

玲菜は邪魔な真理をオルフェノク化させて殲滅する大義名分の為に攫ったのだった。

 

翌日、何事もなかったかのように草加達の前に現れた真理だったが、コウタの依頼でラーメン屋を手伝いに行くことに。

 

手伝っていると殲滅隊が急襲、草加はカイザに変身し、ミューズに変身した玲菜と戦い始める。

しかしこれには裏があり、ヒサオを失った事で保身に走ったコウタが自ら通報した為であったが、その場に現れた北崎によってコウタはバラバラに寸断され殺されてしまう。

 

またしても仲間の死を目の当たりにした真理は感情が高ぶり、活性化したオルフェノクの記号によりワイルドキャットオルフェノクに覚醒してしまう。

 

急な覚醒で混乱した真理は海堂やケイ、再び現れた巧を振りほどいて逃走する。

 

逃げ出した真理は高層ビルから飛び降りて自殺を図るものの死ぬ事なく、巧に連れられ廃校にかくまわれていた。

 

巧は姿を消した後、自身の灰化が進み力尽きる寸前に北崎に拾われ延命させられていた事を伝え、更に真理との話の中で張りつめていたモノが弾けて互いに想いを確かめ合う。

 

自身のあるべき姿を取り戻した巧の前に北崎と玲菜率いる殲滅隊が現れ、巧と真理はオルフェノクに変身して立ち向かう。

 

その戦いの中、真理の一撃を受けた北崎の顔の皮膚が剥がれ落ち、その下には機械のパーツが見えていた。

 

実は北崎は政府が作り上げたアンドロイドであり、かつてのドラゴンオルフェノクではなかった。

 

正体を知った玲菜は戦意を失い巧と真理を逃がそうとするが、裏切り行為と判断した北崎に処刑されてしまう。

 

助けに現れた草加に真理を任せた巧はネクストファイズに変身、北崎も回収したミューズドライバーでミューズに変身して戦い始める。

 

真理と共にその場を離れた草加だったが、草加は真理を叩き倒すと「オルフェノクとして覚醒するのを待っていた」と言う。

 

草加もまた北崎同様政府が作り上げたアンドロイドであり、カイザフォンを破壊すると新たなカイザドライバーで仮面ライダーネクストカイザに変身、真理に襲い掛かる。

 

ネクストファイズとミューズの戦いは熾烈を極め、遂にミューズの一撃を食らってネクストファイズの変身が解けてしまう。

そしてその場に現れるネクストカイザ。

 

絶体絶命の危機に条太郎が現れ、巧にあるケースを渡す。

それはかつて愛用してたファイズギアだった。

 

巧は仮面ライダーファイズに変身、合流した真理もオルフェノクに変身してネクストカイザとミューズ相手に戦いを繰り広げ、最後はクリムゾンスマッシュでネクストカイザとミューズを撃破。

 

目の前の脅威を退けた巧は再び西洋洗濯舗に戻り、真理達と過ごすことに。

 

その頃、北崎を失ったスマートブレインは新たな社長を迎える。

それはあの草加であり、地下のラボには相当数のアンドロイドが眠っていたのであった―

 

 

 

555の後日談として最高でした…

 

で終わるとアレなのでレビューを。

 

元々仮面ライダー555はリアルタイムで観ていたので、その後日談としてはまさに感無量。リアタイで観ていて良かったと思えるというのが一番の感想なんだね。

 

もう一つの劇場版であるパラダイスロスト(以下パラロス)はTVシリーズのパラレルワールドだったけど、本作はTVシリーズから繋がる別のパラロスって感じ。

 

他でも言われてるけど、パラロスはオルフェノクの数が人口の9割以上で人類が2000人程度しか残っていない世界であり、人類絶滅の危機に陥っているのに対し、本作はオルフェノクの全体数は不明ながらも見つかれば即、殲滅隊に潰されるので姿を現す訳にはいかない状態。

 

冒頭から巧の所在が不明なのと、別の女性と一緒に行動している、草加が味方側としてサポートしてくれるなどの共通点もあるね。

 

なのでTVシリーズや劇場版を見ていると「おお!」と思える描写がちりばめられている。

 

そんな中で一番印象に残ったのはやっぱりというかなんというか巧と真理のアノシーン。

オルフェノクとなって抱き合うシーンはしばらく目が点になったがよくよく考えると小説の異形の花々では破壊衝動が抑えられない描写とかあるので、本能的な何かの描写なのかなとも思えた。

また、巧が真理に抱き着き「助けてくれ」と弱音を吐くシーンは「巧はこんなセリフ言うキャラじゃ無ないだろ」というレビュアーもちらほらいるが、これは弱音を吐けるくらいに打ち解けた仲になったと捉えたなぁ。

 

一方でTV本編だと既に灰になってて実は生きていましたでは説明が付かない草加と北崎。

 

正直「そうきたかぁ~」と思った。ある意味ベタなんだけどね。

 

ただ北崎はキャラが結構変わっていた印象なんだよね。TV本編は無邪気な子供って印象だったからある意味新キャラな感じを受けたな。

 

新キャラと言えば今回の新ライダーであるミューズに変身する玲菜。

ある意味、女性版草加であり、パラロスのミナな立ち位置でもあり、不思議な存在だったな。

キャラとしては変身する姿を恥ずかしがったり、巧の為なら真理を攫ってオルフェノク化させる事で自らの手で始末する大義名分を手に入れようとする陰湿さと立ってはいたのであれで退場させるには惜しいキャラだったな。

是非どこかで何故巧の傍に居たがり、共に戦っていたのかの前日譚を見せてほしいな。

 

で、かつての木場達三人を思わせる海堂が面倒見てるヒサオ、コウタ、ケイの3人。

どういう経緯でヒサオがデルタギアを三原から引き継いだのか、3人の出会いはどうだったのかが気になる。

 

玲菜にしてもヒサオ達にしても今回のメインは巧と真理だからかちょっと端折り気味だったのがもったいない。

これこそブラックサンじゃないが5話くらい使って出会いから見せてほしいなぁ。

 

しかし仕方がないとはいえスネークオルフェノクのスーツの傷み具合が痛々しい…

 

新ライダーというかフォームと言うか一応今回のメインであるネクストファイズは旧ファイズがすっきりしているせいかちょっとゴテっとした感じが違和感。

1号とネオ1号みたいな感じかなぁ。悪くはないんだけど…みたいな。

とは言え、内蔵アプリで単独でアクセルフォームになれるのだからすごいんだけど、後の辣油で全てが台無しと言う。

 

まぁここら辺はネクストカイザやミューズ含めて新世代のライダーギアのデザインと思えばそれはそれで。

 

その代わりラストの旧ファイズに変身してからのバトルは主題歌のJustiφ'sも相まって物凄く熱いものがこみ上げてきた。

 

明らかにカタログスペックでは次世代機のミューズやネクストカイザに劣るのにそれを上回る感情でワイルドキャットオルフェノクと連携して撃破まで持ち込むのは見事!

 

旧式マシンで次世代機と互角以上に戦うシチュに弱いんですよ私…

欲を言えばトドメはブラスターフォームに変身してほしかったなぁなんて。

かつて仮面ライダーストロンガーでストロンガーよりはるかに強力なデルザー軍団の改造魔人を倒すためにチャージアップした超電子ストロンガーみたいな。

 

どうせならネクストファイズ余ってるんだから真理が変身してダブルファイズとして…とあったけどそれじゃゼロワンの焼き直しだし仕方ないよね。

最初は真理がミューズを引き継ぐのかなとも思ったけど。

そう言えば同じ機械系のギアだからファイズとゼロワンは世界観的に合いそうな気がするなぁ。

政府が絡んでるという意味合いではFIRSTの世界観とも合いそうだけど、こういうのでSRPGでライダー大戦みたいな作ってくれないかな(スパロボ脳)

それよりデルタギアの所在がどうなったのか知りたい←

 

ラストバトルがあるとするなら巧のファイズ、真理のデルタが理想かなぁ。

海堂は敢えてライダーじゃなく最後までスネークオルフェノクで通してほしい。

 

条太郎もケイがアプローチかけていたし、叔父の啓太郎が叶わなかった人とオルフェノクの懸け橋になってほしいと思ったり。

 

まぁラストがあのオチなのでファイズの世界観としてはまだまだ続くんだろうし、後は想像に任せるって所なんだろうけど、ひと先ずは20周年の節目としては十分な位のモノを見せてもらえたし、劇場版ライダーでもトップクラスに推したい作品にランクインしたライダーでした^^