ヘミングウェイとガートルード・スタイン
「ポタミ」という文芸同人誌があります。
「ポタミ」とは、ギリシャ語で「河」の意味。
「メソポタミア」は「河の間の文明」の意味だそうです。
友人に頼まれて寄稿しました。
タイトルは「PARIS ヘミングウェイとガートルード・スタイン」。
興味が尽きない作家のガートルード・スタインと
彼女が「あなたたちは失われた世代ね」と言った
ヘミングウェイについて。
ヘミングウェイの方が圧倒的に知名度がありますが、
スタインの研究者からみると、ヘミングウェイは「へっぽこ野郎」。
私は大好きな富岡多恵子さんが紹介してから、
ガートルード・スタインに興味津々。
パリに行ったときには、スタインが住んでいた家を訪ねました。
というようなことを書いたのでした。
スタインは、パリに住むユダヤ系アメリカ人で、
1920年代にパリに住んでいたヘミングウェイに文章の書き方を教え、
自宅をサロンとし、ピカソやマチス、マリー・ローランサンなどの画家、
詩人のポール・エリュアールなどの詩人や文学者が集っていました。
また、ピカソとスタインは互いに影響を与え合っており、
ピカソはガートルード・スタインの肖像画を描いています。
この作品は、NYのメトロポリタン美術館に展示されています。
レズビアンでもあり、女性のパートナーと暮らしていたスタイン。
2人の日々を描いた映画「月の出をまって」
(ジル・ゴッドミロー監督/1987)や
ウッディ・アレン監督の「ミッドナイト・イン・パリ」(2011年)には
1920年代のパリが興味深く描かれていて、大好き!
↓パリの「シェイクスピア書店」の壁面に描かれている
ヘミングウェイ(左)とスタインの似顔絵。