公けの政策に、商売人の都合が優先的に反映する国家を、
「資本主義国家」という。
一方、東洋における 伝統的な経済観は 「経世済民」。
これは、「金儲け」(資本主義)ではない。
つまり、わが国はじめ 東洋の価値観は、
欧米の価値観とは まったく異なるはずだが、
明治維新の「文明開化」ののち、
わが国は、東洋のよき伝統を大きく逸脱して、
富国強兵(軍産学複合)・殖産興業(資本主義)の
西欧型国家たる「大日本帝国」を にわかに作ったのだが、
その先兵となるべく、
土佐藩士・岩崎弥太郎は「三菱商会」を創業した。
これが、人の不幸を肥として 太り続けようとする
今日の「防衛・原子力銘柄の主役」三菱重工の前身である。
合掌
三菱重社長、新型原発の基本設計はほぼ完了-早期の建設決定望む
2024年6月24日 Bloomberg
三菱重工業の泉沢清次社長は 21日、革新軽水炉「SRZ-1200」の基本設計は ほとんど
終わっていると明かし、建設地が決まれば 10年程度で運転開始ができるとの見通しを示した。
三菱重工 | 社長挨拶
泉沢社長は ブルームバーグのインタビューで、建設場所が決まらないと設計できない部分を除き、
基本設計は「 ほぼ終わっている 」と述べた。 福島第1原発事故後に 原発の建て替えや新増設が
滞っていることに伴う 技術伝承の問題もあることから、早期に建設地を決めて計画を前に進めて
欲しいと語った。
岸田文雄政権は 2023年2月に閣議決定した「GX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針」
で、再生可能エネルギーや原子力など 脱炭素効果の高い電源を「 最大限活用する 」と表明。
中長期のエネルギー政策の方向性を示す「エネルギー基本計画」の改定でも、原発の増設を認める
ことが検討されていると報じられるなど、新増設の計画が具体化すれば、原子炉メーカー各社が恩恵
を受ける公算が大きい。
三菱重は 既存の加圧水型軽水炉(PWR)を改良した「SRZ-1200」の開発を進めている。
同社によると 120万キロワット級の設備で、福島第1原発事故の教訓を反映し安全性を向上している。
5月に発表した 24-26年度の事業計画では、原子力を 防衛・ガスタービン と並ぶ 注力分野と位置づけ、
3事業で売上高を計1兆円伸ばすとした。
株式市場の期待も高い。SMBC日興証券の谷中聡アナリストらは17日付のリポートで、三菱重を
「 防衛・原子力銘柄の主役 」だとし、力強い株価が 今後も続くとの見方を示した。年初から
ほぼ2倍となった株価は 上場来高値の水準にある。
三菱重工 | 防衛省向け3,900トン型護衛艦「もがみ」引渡式 2022-04-28
泉沢社長は、年間5000億円の防衛・宇宙事業の売上高を倍増する目標について、「 計画通りに
進んでいる 」と述べた。防衛事業では 人員を3割増やす方針であるほか、生産能力の拡大に向け
「 工場の増設、場合によっては新設もあるかもしれない 」という。
中国や北朝鮮の軍事力拡大など、日本を取り巻く地政学リスクが高まる中、政府は 23年度から
5年間の防衛費を 従来の1.6倍の約43兆円に増額することを掲げる。三菱重は 敵の射程圏外から
攻撃できるスタンド・オフ防衛能力関連など、防衛事業で 複数の大型案件を受注しており、23年度
の防衛・宇宙事業の受注高は 前の期から3倍超の1兆8781億円に拡大した。
防衛事業を巡っては、防衛省が 基盤強化に向け企業側の利益率改善などの取り組みも打ち出して
いる。三菱重は、期待される利益率として 防衛省が従来示してきた 7.7%をかなり上回る水準を
目指せるようになったとしている。新たな契約分については、既に受注時採算ベースで10%に近い
利益率が確保できているという。
前期(24年3月期)は 円安による利益押し上げという追い風を受けた三菱重だが、泉沢社長は
為替変動に「 一喜一憂をすべきではない 」と述べた。ただ、「 これだけ上がり下がりが大きいと、
予見性という面で 非常に難しくなる 」とも述べ、一定の水準で安定するのが望ましいとの見方を
示した。
連邦準備制度理事会(FRB)は 早期利下げに慎重との見方が広がる中、為替相場は 円安傾向が
続いている。心理的節目となる1ドル=160円目前で推移する中、鈴木俊一財務相が24日、
為替の過度な変動は望ましくないとした上で「 必要に応じて適切に対応する 」と話すなど
政府関係者から市場をけん制する発言が相次いでいる。
2024/06/25 環境哲学ちゃんねる【大島堅一】 (13分)
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