能登半島地震、通信障害が長期化している理由 取れる対策は?

                   2024/1/6  毎日新聞

    能登地方を震源とする地震を受け、石川県内で 携帯電話などの通信障害が続いている。

   2011年の東日本大震災では 停電で 基地局から電波を送れなくなるトラブルが長期化した。

   NTTドコモなど通信各社は それを教訓に予備電源などの災害対策を講じてきたが、なぜ復旧のめど

   が立たないのか。

 

東日本大震災を教訓に

   ドコモと KDDI(au)の携帯電話は 6日午後2時の時点で、石川県の七尾市、輪島市、珠洲市、

穴水町、能登町の5市町の一部地域で、音声通話やデータ通信が利用できないか、つながりにくい

状態が続いている。 

 ソフトバンクは 輪島市、珠洲市、穴水町、能登町の4市町、楽天モバイルは 七尾市、輪島市、

珠洲市、宝達志水町、穴水町、能登町の6市町の一部地域で同様の通信障害が出ている。

総務省によると、6日午後2時半時点で 4社の計603の基地局が停波している。

 各社の障害は 地震が発生した 1日午後4時10分ごろから続く。地震の揺れによって 地中などに

敷かれた配線設備が故障したことや、基地局の停電が原因だ。

 

 こうした事態に備え、各社は いろいろな対策を取ってきた。11年3月の東日本大震災では

最大約2万9000の基地局が停止し、約8割は停電が原因だった。 このため 一部の基地局には

予備電源のバッテリーが配備され、県庁や市町村の役場などがあるエリアでは 発電用のエンジン

なども導入して 停電しても通信が途切れない対策が取られた。