一方、インフルエンザの場合は、感染すれば 症状がほぼ現れるとされる故に、感染者数 = 患者数
となり、把握された感染者数も より実態に合ったものとなるので、前記事 (1)の考え方によるインフルエンザ
の 「死亡率」と、一般に言われる インフルエンザの「致死率」とは同じものとなるだろう。
このウイルスの性質上、感染者=罹患(症状のある)者 ではないため、
致死率というのは、
① 死亡者数/感染者数なのか? ② 死亡者数/罹患者数 なのか?
また、感染者は PSR検査でしか確定できず、その全数がわからないため、原理的に このウイルスの
「致死率」は 計算できない。
韓国のように、しらみつぶしにPSR検査をすれば、死亡者のうち 新型コロナの感染者である数は、
比較的正確に把握されるだろうが、日本のように 検査が制限されている場合は かなり 実数との間の
ブレが大きいだろう。
各国の中で 最もPCR検査が大規模になされ、新型コロナによる死亡率の信頼性が高い韓国の情報を
もとに、考えてみる。 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2020T047.html#ad-image-0
👇 新型コロナウイルスの死亡率(死者数/感染者数)(3) 参照
現在 韓国では 慶尚北道と大邱広域市に対して 渡航中止勧告が出されている。主に、この地域の
感染が他を圧して高いのである。この両地域の人口は、慶尚北道:約268万人、大邱広域市:約250万人、
あわせて 約520万人である。
それ故、韓国における新型コロナ感染者がいる地域の全人口を 仮に 600万~700万とすると、
感染率は 約 0.1% (7979/600万~700万) 。
大邱市のそれは 0.2%、慶尚北道のそれは 0.04% となっている。
この感染率 0.1%を、アメリカ全土 3億3000万人に当てはめると、アメリカ人33万人が新型コロナに
感染することとなる。
10万人当りの死亡率は、この全地域では 約 1人 (68/60~70)。
大邱および慶尚北道における死者数は 不明のため、この地域の死亡率が出せないが、
韓国の感染地域全体における 10万人当り死亡率 1人を、アメリカ全土 3億3000万人に当てはめると
3300人。 つまり、アメリカ全土での新型コロナウイルスによる死亡者は 3300人 ということになる。