『金融の世界史』を国際銀行権力と絡めて読む 
天野統康氏 真の民主社会を創る会 2016年12月28日

 ※ ヴェルナー・ゾンバルト(1863~1941)
     https://ja.wikipedia.org/wiki/ヴェルナー・ゾンバルト
 ドイツ的社会主義を提唱し、また ユダヤ人が資本主義を生み出したと論じ、
  反ユダヤ主義的な論述を行い、ナチスを支持した。

 1911年の『ユダヤ人と経済生活』で、中世の封建制のキリスト教共同体は、近代資本主義に移行し、
ユダヤ的な利益社会となったとし、人格的で自然なドイツ経済のなかにユダヤ人は嵐のように侵入し
営利の優位を掲げたとした。 ゾンバルトによれば、国際的なネットワークを持つユダヤ人は、
地域的な伝統よりも経済合理性を重んじ、また 市民権が剥奪されていたので 政治でなく経済に注目し、
近代資本主義の重要な担い手となった。ユダヤ人は地域的でなく普遍的であり、国民的ではなく 国際的で、
具体的でなく抽象的である。資本主義制度の創始者である砂漠の民族ユダヤ人は、放浪的で抜け目がない
のに対して、森の民族ゲルマン人は心がひろい。ユダヤ教は 悟性の宗教であり、感性と情感に欠けるため、
自然の世界や有機的な世界とは対立し、合理主義と主知主義は ユダヤ教と資本主義の特色である。
したがって、近代合理主義を推進したのは、ヴェーバーのいうようなプロテスタンティズムでなく ユダヤ教
であるとした。資本主義とユダヤ教の本質は、貨幣によって表現され、貨幣と流通は 社会関係を抽象化し、
抽象化の精神は ユダヤ人に具体化される。
「太陽のようにイスラエル(ユダヤ人)は ヨーロッパを飛翔した。そして彼らが来る所に新しい生命が
生い立ち、彼らが退くところでは、今まで咲き誇っていたものは すべて荒廃に帰する」

  英国の貨幣の種別割合
 1775年 硬貨 50%、1800年 預金 5%、銀行券 50%、1830年 預金 40%、1913年 預金 85%



5-1


5-2  イギリス


5-3  フランス


5-4 ・・・ドイツ、ロシア


5-5  質疑応答