公共貨幣フォーラム http://public-money.earth/
お金が変われば世界が変わる!公共貨幣で新国生みトークンを創ろう
2017年
https://youtu.be/dQB4u4NiLlI
公共貨幣とは 山口 薫
公共貨幣 Public Moneyと債務貨幣 Debt Money。 この理解がないと歴史が正しく見えて来なくなる。
〇 公共貨幣 は どういう貨幣か ――― 公的機関が発行するのが 公共貨幣。 その特徴は、 公共貨幣を発行しても 利息が付かないことで、これは大事な点。そして、発行するごとに 発行機関に 発行益があるというと。 発行益とは 英語でシニョリッジ(seigniorage)。発行する公的機関に一回限りの発行益が付くということ。 簡単な例で説明する。 500円玉は 政府が発行するお金だが、1枚あたりの製造費は43円。この差額の 457円が 政府に自動的に入ってくる発行益である。この発行益について、インターネット等で混乱した情報が 出回って いる。この発行益は、公共貨幣にのみ帰属する概念だ。
〇 債務貨幣とは何か ――― 民間銀行が発行する銀行券のこと。民間銀行の中には中央銀行 も含まれる。”中央銀行は 公的機関じゃないのか” と質問される方が必ず出てくる。これが私たちが教えて もらっていない秘密になのだが、現在 世界中に存在する 中央銀行は ほぼすべて民間銀行。 民間の中央銀行が発行する銀行券が 債務貨幣の代表的なものである。 民間中央銀行発行の銀行券 には 必ず 利息がついてまわる。
公共貨幣には 利息がつかない、民間の中央銀行が発行する銀行券には 利息がつく、
これが大きな違いである。
「 この1万円札には 利息はついてないですよ 」 と仰る方がいるかもしれない。 しかし この1万円は 債務 として 日本銀行が皆さんに貸してるお金であり、政府が借りて 皆さんに使ってもらっているお金である。 政府は 日銀にいくらかの利息を払っており、皆さんの1万円に利息がついていることを ほとんどの方は 知らない。 債務貨幣という形で利息がついているのである。
利息がつくのは銀行券だけではない。 もう一つは、無からお金を創造して貸し付ける、手元に お金がなくても 信用創造して貸し付けることができるお金だ。 このお金に対して、例えば 銀行ローンという形で利息を支払っている。このように 民間銀行は 日銀が 発行する銀行券をベースにして、無から預金というお金をつくりだしている。日銀は このお金を「預金通貨」と呼んでいるが、これはウソ。 預金は通貨ではない。 預金は 平時には通貨として機能しているが、法定通貨では全くない。不況で銀行の取り付け騒ぎが起こると、消えて無くなるお金である。 ※ 法定通貨(legal currency/tender): 強制通用力(金銭債務の弁済手段として用いることができる 法的効力)を有する通貨のこと。つまり、法定通貨による債務弁済を拒否することは一般には できない。 法貨と表現されることもある。
このように 2つのタイプの債務貨幣、 すなわち、日銀券と預金がある ということを、 まず押さえておく必要がある。
なぜ債務貨幣が支配的になってきたかと言うと、日本のことわざに「金で面を張る」というのがあるが、お金があれば支配できるということ。 もう一つ似たようなことわざに、「金が言わせる旦那様」というのがある。お金を持っている人は 旦那様と大事にされるという意味。 ・・・ このようにお金は支配の手段ともなれるのである。
お金は 公共貨幣と債務貨幣からなっている、これが まず 私たちが理解すべき点です。
(続)