※ 氷河学的には、氷河時代とは

      地球の歴史の中で、地球上に大陸並みの大きさの氷床が存在している時代のこと。

File:Phanerozoic Climate Change.png

                                単位:100万年前

       Cm:カンブリア紀  O:オルドビス紀  S:シルル紀  D:デボン紀  C:石炭紀  P:ペルム紀 /

   Tr:三畳紀  J:ジュラ紀  K:白亜紀  /  Pg:古第三紀  N:新第三紀

 

    大量絶滅多細胞生物が現れたエディアカラン以降、 5度あった。

    ① オルドビス紀末のO-S境界   ➁ デボン紀末のF-F境界    ➂ ペルム紀末のP-T境界   

    ➃ 三畳紀末のT-J境界        ⑤  白亜紀末のK-Pg境界

 

   大氷河時代   

        約20億年前、 先カンブリア紀最末期の約7億年前、

        石炭紀からペルム紀にかけての約3億年前、 第四紀( 約200万年前より約1万年前まで )

 

 

   新生代

    古第三紀

      暁新世(Pal)  約 6,600万年前 ~ 約 5,600万年

      始新世(Eo)   約 5,600万年前 ~ 約 3,390万年前 

      漸新世(Ol)   約 3,400万年前 ~ 約 2,300万年前

     新第三紀

     中新世(Mio)  約 2,300万年前 ~  約 500万年前 

      鮮新世(Pil)     約 500万年前 ~  約 258万年前

         第四紀   

         ※ 他の地質時代が生物相の大幅な変化 (特に大量絶滅)を境界として定められたのに対し、

          第四紀は人類の時代という意味で決められた。

        更新世(Plei)   約 258万年前  ~      約 1万年前    (洪積世)

       完新世(Hol)     約 1万年前  ~      現在             (沖積世)

                                      ↳  ヤンガードリアス期の終了

                         寒の戻り」期 (約1万4000 - 1万1500年前)。 

                         ※ 8200年前にも寒冷期が認められる

 

 

   中生代 (6550万年前以前)は、地球全体が温暖で、北極や南極を含めて 地球上に氷床が

 存在しない温室時代だった。

 

     暁新世やや低下した気温は、始新世には 再び温暖化に転じ、新生代では 最も高温の時代

    になり ( 始新世温暖化極大・始新世高温期 )、湿度も 高かった

 

    ※ 北大西洋での海底火山活動 や それに 伴う 1500Gtの メタンハイドレートの融解などの

     温暖化ガスの大量放出があり、地表 5~7℃の気温上昇が起こった。

     元の二酸化炭素濃度に戻るのに 3万年を要したとされる。

         極地付近にも 氷床はなく、ワニや有袋類の化石が出土している。

 

      新生代 氷河時代(現在の氷河時代)は 始新世中期(4900万年前)から始まった。

                            👇   

                   

 
              新生代の気候変化。横軸の単位は「百万年前」
 
  
    中生代にゴンドワナ大陸の一部だった現在の 南極大陸が分裂して南へと移動を始め、
   やがて南極大陸が孤立。ドレーク海峡での海流の影響で 南極還流が生じ、南極への
   海洋熱輸送が遮げられた。そして 南極氷床が成長するとともに、その周りの南極海の水温が
   下がったことで、冷たい深層海洋大循環が生じ、それが地球全体の寒冷化をもたらし、北半球
   の氷床形成に結びついたとされる。
 

    ※ インド大陸が ユーラシア大陸に接近し始めて テチス海が狭まっていき、南極大陸が 南米大陸

       や オーストラリア大陸から分離するなど、始新世は 海洋と大陸の配置が大きく変わりつつあったが、

       それに伴い 地球規模で循環する 海流の動きも大きく変動していたと思われ、海退と寒冷化の一因とされる。 

 

  始新世末 or次の 漸新世初期には 一時 気温が急に低下した(始新世終末事件)

   この頃  彗星が頻繁に地球に衝突したためだとする説がある。

 また、当時 大規模な海退が起こり、海の面積が減少したのが 気温低下の原因であるとも言われる。

 

      漸新世

    気候変動による大規模な海退

    哺乳類の進化・大型化。

    日本列島は 大陸の一部、後に 日本海となる地溝帯が拡大。

 

    中新世

    生物相はより現代に近づく。アフリカがユーラシア大陸と繋がったことで両大陸間の拡散。

    インド大陸衝突。 孤立している南アメリカとオーストラリアは、異なった動物相。

            日本海となる地溝帯が細長い海となり島(古日本列島)が誕生。

 

  鮮新世

    気候は 寒冷化しており、南極大陸は 中新世よりも さらに 氷床を拡大。

        北半球での氷床の発達も この時代に 既に始まった。 

          ヒマラヤ山脈などの大山脈の形成・上昇が、同時に激しい岩石の浸食を招き、これによって 

       大量のカルシウム塩が海に流入していった。このカルシウム塩が二酸化炭素を吸収し石灰岩化して

       いったため 大気中の二酸化炭素量は激減していき、寒冷化の進行を促した

 

      ※ 現代の動物相につながるものが ほぼ出現している。

       寒冷化に伴い、長鼻目(ゾウ類)などの中新世の温暖な環境で繁栄した生物は多様性を

      減少させていった。

       類人猿をはじめとする霊長目(サル類)も全体的に生息域や多様性を減少させるも、

      その中から ヒトの祖先(ヒト亜族)が この時代に誕生、発展した(猿人)。

 

       南米大陸が 北米大陸に繋がったことで、多くの生物の両大陸間の行き来が可能になった。

                  これによって 北米の生物との 生存競争に曝された南米原産の生物は衰退、絶滅したものも

      多かった。