ジュラ紀にもっとも進化した生命は海洋での魚類と、海洋で暮らす爬虫類(魚竜、首長竜など)である。
また無脊椎動物にはいくつかの新しいグループが現れた。
前期ジュラ紀を通じてパンゲア大陸が、北のローラシア大陸と南のゴンドワナ大陸に分裂したが、
両者の距離は近く、隔絶は未だ完全ではなかった。温暖であったため海水準が高く、ローラシアは
しばしば浅海により東西の陸塊に分かれていた。
ジュラ紀の北大西洋は 現在に比べて狭く、南大西洋は ゴンドワナ大陸の分裂が始まる白亜紀
まで開かなかった。テチス海は閉じ、新テチス海盆を形成した。大規模な火山活動がみられ、
太平洋海底のタム山塊は この時代に形成された単体で地球最大級の火山の一つ。
さらに、ゴンドワナは 現在のアフリカ大陸、南アメリカ大陸などを含む西ゴンドワナ大陸と、南極大陸、インド亜大陸、
オーストラリア大陸を含む東ゴンドワナ大陸へと分裂した。
● 白亜紀は、 温暖な気候と高海水準とで特徴付けられる時代である。
ジュラ紀から白亜紀の境目に 大きな絶滅はなく、長期にわたり 温暖で湿潤な気候が続いた。
前期白亜紀において、一時的な寒冷化が見られるが、同時期の表層海水温に関する研究では、
低緯度地域で 32 ℃、中緯度地域で 26 ℃と 現在より高い海水温で安定していた。
末期には 気候帯が現われ、植物相にも変化が見られた。
白亜紀に入ると、西ゴンドワナ大陸は アフリカ大陸と南アメリカ大陸に分裂し、その間に大西洋が成立し、
また、東ゴンドワナ大陸は、インド亜大陸及びマダガスカル島と、南極大陸及びオーストラリア大陸の2つに
分裂した。 白亜紀後期には、インド亜大陸とマダガスカル島が分かれ、インド亜大陸はユーラシア大陸
に向けて急速に北上を開始した。