カラシナ/セイヨウカラシナ アブラナ科アブラナ属
河原や土手などに群生して春には黄色い花を咲かせる「菜の花」…と思っていますが、実はそれは「カラシナ」(別名、セイヨウカラシナ)です。その種子から辛子(和辛子)が作られます。
カラシナの葉、茎、つぼみにも辛子特有のピリッとした辛味があります。
カラシナは、肺の呼吸機能の改善、悪寒や発熱などを発散させ、消化不良による胸やお腹のつかえ、胃もたれ、吐き気などに効果があるとされています。
タカナ(高菜)やザーサイ(搾菜)はカラシナの変種です。
〔主な栄養素〕
●カリウムを非常に多く含有。
余分な塩分を排泄する働きあります。
長時間の運動による筋肉の痙攣などを防ぐ働きもあります。
●カルシウムをはじめ、マグネシウム、リン、鉄分などのミネラルが豊富。
いずれも骨の生成に欠かせない成分です。
●カロテンが豊富。
抗発ガン作用や動脈硬化を予防。
体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあります。
●葉酸を多く含有。葉酸は水溶性のビタミンB群の一つ。
妊婦には必要な栄養素です。
4月 群生するカラシナ 多摩川河川敷
勢いよく伸びる新芽 12月1日 多摩川河川敷
旬は冬から花が咲く前まで。花期は 4~5月。
以下は韓国の火山さんの「カラシナ」ついての動画です。
火山さんは韓国で薬草を研究されている方で、薬草についての動画を配信しておられます。
姜氏は火山さんにお願いして、和訳の字幕をつけていただき、そして、本ブログで火山さんの動画を共有させていただくことを許可していただきました。
動画の下の説明は、自動翻訳機による和訳を分かりやすく書き直したものです。
今回は(多くの効能があるなか、)胃腸炎と、体の脂肪の分解に優れた効果のある野生のアブラナについて調べました。
カラシナは「青菜子」という生薬名で、昔から香辛料として使われてきました。
(韓国では)伝統的にナムルやキムチにして食べます。
カラシナは河原や、田畑に自生し、春には菜の花とよく似た花を咲かせます。
真冬でも葉が枯れず、生命力がとても強靭です。
性質は辛く、温性(身体を温め)で、無毒です。
作用する臓器は肺と胃です。
カラシナは肺を温め、痰を切り、胃痛を治し、発汗を促し、体内の毒素や有害物質を体外に排出する働きをします。
カラシナは乾燥してお茶としてよく利用されます。
「東医宝鑑」では、毒をよく除去し、大小便を円滑にすると書かれています。
「本草綱目」では、胸部と腹部のつかえを取り除き、食欲を増進し、消化不良を改善するとあります。
アルツハイマー、認知症
また、カラシナに多く含まれるナイアシンはビタミンB3とも呼ばれ、食べたもの(糖質や脂質など)を体内でエネルギーに変換させる働きをします。
カラシナに含まれるナイアシンを地道に摂取することで、アルツハイマーや認知症の予防に大きく役立つと言う論文もあります。
また、ナイアシンは脳内情報伝達物質の調整に関与して精神を鎮める働きがあり、脳卒中や記憶力減退、物忘れによい効果があります。
コレステロール、動脈硬化
カラシナの一つの治療例です。その人は30年間ほぼ毎日お酒を飲み続け、心も身体も疲弊し、過剰なコレステロールや中性脂肪が血管の壁に溜り、動脈硬化、高脂血症、肝硬変など、様々な障害が起きました。血圧や心臓病の薬を毎日服用しましたが、病気は全く改善せず、健康状態がますます悪化し、痩せていきました。
彼はこのままでは死んでしまうと思い、身体によいという薬草を探し始めました。ある日、野生のカラシナの葉が成人病を治すという噂を耳にしました。
それからは野生のカラシナの葉と、奥さんが作ってくれるカラシナのキムチだけを毎食おかずとして食べたそうです。
ある程度時が経って病院で検査すると、血圧とコレステロール値が著しく低下し、血液がきれいになり、他の病気も一つずつ消えていったそうです。
そして次の検査では、すべての数値が正常になっていたそうです。周囲を驚かせた治療例です。
専門家は、カラシナはミネラルとビタミンが豊富で、コレステロール値を著しく下げ、高脂血症と動脈硬化に非常に優れた効果をもたらすと言います。
実際の実験では、シロネズミにカラシナを煎じた汁を加えた餌を与え、血液と肝臓のコレステロールと各種脂質を分析し、胆汁酸を測定してみました。その結果、血漿総コレステロール濃度が減少し、動脈硬化指数の低下による血漿脂質の改善効果がありました。
結論として、胆汁酸分解酵素と、血漿脂質、動脈硬化、中性脂肪の減少などにより、体すべての代謝に大きな影響を及ぼすという内容です。
ダイエット
野生のアブラナの葉の脂肪分解作用によるダイエット効果についてです。
野生のアブラナの葉はビタミンと食物繊維が豊富で、脂肪として蓄積されたり、老廃物が便として溜るのを防ぎ、便秘を防ぎます。
また、シニグリン成分(アブラナ科の植物に含まれるカラシ油配糖体)を多く含み、腸の運動を促進させ、食欲を抑え、体重を減らすのにとても効果的です。
一時体重が100㎏を超えるある女性がカラシナのお茶でダイエットをして40キロ近く減量した例があります。
また、妊娠後に急激に体重が増加して悩んでいた婦人は適切な運動と山登りをしながら、カラシナの葉のお茶で一ヶ月で10キロ減量しました。
このように、最近はカラシナのお茶を利用して、多くの人がダイエットに取組んでいます。
肝硬変・脂肪肝
肝硬変や脂肪肝の治療例もあります。
脂肪分解と血漿脂質改善に効果があることも明らかになりました。
また、抗菌効果は酢酸エチル分画物の10倍以上と高い抗菌物質構造活性がみられることもありました。
それで、カラシナをうまく活用することで、ある程度の病気を治すことができ、体内の出血や毒素の除去、老廃物を排出してくれます。
胃炎・胃潰瘍
胃炎と胃潰瘍がとてもひどかった40代の女性の例です。全身冷気に襲われて真夏にも布団をかぶって暮らすほどでした。病院で検査を受けたところ、胃炎と胃潰瘍がひどいため、胃腸を切り取らなければならないと言われ、怖くなった彼女は、それから胃腸によい薬草を調べました。カラシナが胃腸に特効があるということを聞いて、野生のカラシナの葉を採取して食べるようになりました。
彼女は野生のカラシナでキムチを漬けて熟成させ、1年間食べ続けたら胃腸病が完全に治り、冷えもなくなり、体が温かくなったそうです。
また、冷え性だけでなく、生理痛、めまい、骨粗しょう症、鬱病まで全部が治ったということです。
消化不良の患者42名を対象にした臨床実験では、消化不良に関連する主な症状がすべて高い好転率を示し、有意に改善されました。
食用として
カラシナの根を含む全草を食用としても、薬としても使います。
葉は主にキムチやナムルなどに使われます。
花と種子は細かく粉にして粉薬や丸薬にします。種子は香辛料のマスタードや生薬の「芥子(かいし)」として使われます。
また、カラシナを煎じた水や汁を服用したり、皮膚疾患の部位を洗います。
野生のカラシナは香りが非常によく、甘みと辛さがよく調和しており、ピリッとした辛みがあります。栽培されたカラシナとは薬効も大きく違います。
注意事項
カラシナは特に毒性がないため、大きな副作用の報告はありませんが、野生のカラシナの葉は性質が温かいので、身体が冷えている人には適していますが、身体が熱っぽい人には合わないことがあります。
野生のカラシナは香りがよく美味しく、薬性も栽培されたカラシナと異なる。
青に葉、紫の葉がある。
薬草も体質によって合わないものもあります。
体質、薬草の使い方(煎じ方、服用の仕方)などについてご質問がありましたら以下にご連絡下さい。
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