“梅雨バテ“を語る前にまず、梅雨(つゆ)てなんぞや?から始めてみます。

 

【梅雨(つゆ)とは・・・】

 

日本の5月から7月に かけて、曇りや雨の日が多くなる時期のことですよね。

 

あのジメジメした湿度、日によってコロコロ変わる高気圧と低気圧の気圧差、それに加え 昼と夜の寒暖差。

 

イヤですね〜

 

梅雨の始まりを「梅雨入り」。梅雨の終わりを「梅雨明け」。

 

梅雨をもたらす梅雨前線は、日本列島の南から北へ進行して行きます。

梅雨の期間は1カ月から1カ月半 程度。

 

梅雨入りが1番早いのは、当然、沖縄県

 梅雨入り:例年5月9日頃

 梅雨明け:例年6月23日頃

 

1番遅いのは、東北地方 北部ー青森県・秋田県・岩手県

 梅雨入り:例年6月14日頃

 梅雨明け:例年7月28日頃

 

「梅雨のない北海道へ」がキャッチフレーズの北海道は、梅雨がないので超有名ですよね。

 

なぜなら、梅雨前線が、到達する直前、前線の勢力が弱まり、力尽きるからです。よって、長雨は発生しません。

 

 

【じゃあ梅雨バテって・・・】

 

「梅雨バテ」って医学用語じゃありません。

 

何となく梅雨をイメージし易いので、梅雨に起こる症状を ひっくるめて「梅雨バテ」と言う らしいんです。

 

最初に梅雨の特徴 書きましたが

 

✔︎ ジメジメした湿度

 

✔︎ 日によってコロコロ変わる高気圧と低気圧の気圧差

 

✔︎昼と夜の寒暖差

 

こんな状態が1ヶ月位続けば、健康な人でも、調子悪くなりますよ。

 

 

調子の悪くなる方の主な症状は

・頭痛

・めまい

・立ちくらみ

・イライラ

・倦怠感

・憂鬱 等

この時期、何らかの不調を感じる人は3人に1人いるですって。

 

 

じゃどうすれば良い?ってことになりますよね。

 

一つずつ考えてみましょう。

 

 

★「ジメジメした湿度」

 

湿度が高いっていうことは、汗かいても汗が蒸発しない。

洗濯物が乾かないのと一緒です。

 

人間の体温調整って、汗を蒸発させることで体温下げて調整してます。

しかし、それが難しくなるんですね。

 

これが長く続くと、ドンドンだけ汗かいて、ひいては、脱水症状(水分不足)につながります。

 

風邪ひいて発熱した時と似てませんか?または、熱中症。

 

体内に熱がこもって、熱が出る、水分不足になる、倦怠感、頭痛、むくみ等の症状が出すよね。風邪または熱中症の軽い版と考えると何かスッキリします?

 

➡︎[対策]

 

・こまめな水分補給を心がける

但し、アルコールやコーヒーには利尿作用があるため、飲み過ぎには注意が必要。過剰な摂取は脱水症状に繋がる。

 

・喉が渇いたと思ったら、すぐに水分をとる。場合によっては経口補水液を飲んで脱水症状にならないようにする。

 

・塩分補給も忘れずに。普段の食事で摂れていれば問題なし。

 

・発熱していたら、涼しいところで休み、大きな動脈が通る首・脇の下・鼠蹊部を冷やすのが早く熱を下げるコツ。

 

・頭痛が治らない場合は、頭痛薬を服用するのも1つの手です。

 

 

★「日によってコロコロ変わる高気圧と低気圧の気圧差」

 

普段はあまり気にしていない気圧。

 

当然私たちの身体も影響を受けます。

 

気圧が高いってことは、身体が圧迫されるってことですから、血流が良くなりますよね。これは気分がよく元気な状態ですねー

 

その逆で、気圧が低いってことは、体にかかる圧力が低下するので、血流が滞ることになります。

 

血流が滞ると、当然、脳に送られる血液中の酸素も少なくなるので、元気じゃなくなる。そして、頭痛や倦怠感に襲われるって具合です。

 

それに加え、低気圧の時は、曇りか雨の日が多いですね。

 

よくこの時期の日照不足って言われて野菜高くなりませんか?

 

そう日照不足=日光不足なんです。朝起きたらすぐに、日光浴びなさいって言われます。

 

日光を浴びるとビタミン、カルシウム吸収、セロトニン、メラトニン、カリウム等々が活性になり、免疫向上につながります。

ですが、日光があまり拝めない・・・時期。

 

➡︎[対策]

・適度な運動を行うことで、血流の滞りを防ぐ。

 

・起きたらすぐにすぐに日光を浴びる。難しい場合は、光療法機器等を使って擬似日光を浴びる。

 (ご参考)前に書いた「朝起きてもスッキリしない方へ❗️光を浴びる方法❗️」にも擬似日光のこと書いてあります。

 

 

★「昼と夜の寒暖差」

 

この時期、東京の6月の平均気温は最高26℃、最低19℃です。

 

しかし、近年は30℃超える日も多々 見受けられます。最高気温と最低気温の差が10℃以上ってことありますね。

 

晴れた日の日中は夏並みの暑さですが、夜は肌寒い。

 

1日中雨が降り続く日もあり、湿度が高くジメジメとして寒い。

 

このような寒暖差を繰り返すことで、体温調節がうまく出来なくなり、身体にストレスを溜め込むことになります。ストレスを受けた際は、毛細血管が収縮して、身体の末端まで、血液(=酸素)が巡らなくなります。顔はポッポするのに、手足は冷たいって、まさにこれですね。

 

➡︎[対策]

 

・室内ではクーラー等で室温を調整し除湿。

 

・日中 日が出てる時は半袖でもOKです。しかし、雨が降った時や夜間は寒くなることが多いので、羽織る衣類を持参すると良いかもしれません。

 

 

【最後に・・・】

 

環境庁のシミュレーションによると、地球温暖化に伴ない気温が上がる事と併せ、将来の日本の夏は、今と比べ気温が高いのに雨は多い、いわば“じめじめした夏“になるという結果が出ています。

そう考えると、夏も梅雨の延長か?というよりも、熱帯化か?という懸念が払拭できません。

(資料:暑いだけじゃない地球温暖化 ー世界モデルから読む日本の将来ー)

https://www.env.go.jp/policy/kenkyu/suishin/gaiyou/pdf/8_s-5-3_pamf.pdf

日本の夏 〜梅雨と盛夏の将来変化〜 梅雨前線の気候進行 10ページ〜11ページ

 

 

日本の夏は梅雨入りとともに始まります。

快適な夏を迎えるためにも、梅雨の時期から体調を整え、暑い夏を乗り切りたいものです。

 

PS

本来、交感神経と副交感神経の優位性について述べるべきだと思いますが、わかり易く説明するため敢えて、記載しませんでした。その代わりに、血液の話で代用いたしました。