空上山(三等三角点)、白金(四等三角点)、そして「気分は非日常」 | 独り言ちの山暦

独り言ちの山暦

「風の又三郎、又三郎、早く此さ飛んで来!」「この頂で赤道から北極までの大循環の自慢話を聴かせてくれ。」

             

2022.3.31。

山に嵌って24年、山行回数は600回を超える。常に私の憧憬の

 対象であった、

そんな同級生で友人のSyun1さんが山にピリオドを打った。

 予てからそんな意向を仄聞はしていたが、実際にその決意の徴とも

 言うべ自費出版本が一冊送られてきた。

 それはとても嬉しいプレゼントであった。だが寂しさを伴うもので

 あった。人が一つの区切りをつけること、その覚悟には敬意を表すべき

 であるが、覚悟はときによっては覚悟なき者にとっては残酷なものだ

と思う。

彼の山行は沢、厳冬期の山スキー登山と、、とても私が及ぶ範疇では

ない。

人の足跡には手本たるに値するものと違うものがある。間違いなく彼

の足跡は多くの岳人の良き手本になるに違いない。そして一方、足跡

には評価に値しない私のような場合もある。だが、そんな愚かな行為も

反面教師ということもあるので悲観することなく、心強く生きよう、と

背を押してくれる温かさ彼の本にはある。

山の後については何かを見つけたいと語る。

もしかしたら「F1レイサー」にでも挑戦するかも、と考えてしまうが

彼が挑むものは奇天烈なものに違いない。新しくスタートするその

日を待ちたいが、できれば心やすらぐ優しさが伴うものであって欲

しいと願う。

人生をやり直したいとか、ましてや青春時代に戻ることなどは真っ平

御免被りたいけど、自分の人生を拘りをもって生きてきた彼にも懐古

主義を拒絶する、そんな考えが通底しているように思えるのだ。

今更、平仄を合わすことはない、

いままでの生き方を敷衍しながら「前」へ「道」を創造して行って

ほしい、と応援するばかりだ。

彼のHP mysoarertown.com (jellybean.jp)

 

今回もKAKU先輩と三角点巡り。

美瑛町白銀地区。白金ダムに位置する空上山(二等 620.68m)

と白金(四等 595.2m)である。ダムへの道路は進入禁止。進入

道路から上富良野へ下った地点に駐車。

覆っていたガスも消え、まだ早い朝。噴煙たなびく十勝岳が挨拶代

わりだ。最初から40mの登り。ここだけが登りであとは平坦な雪原歩き。

 40mを登りきると十勝岳連峰がずらり。

目的地方面の南側には富良野岳。

トムラウシ山、忠別岳。

逆光写真であるが心は晴れ晴れ。

表大雪の山々。ここまでクリアに望めるとは思っていなかっただけに

感動

 

雪原の彼方には芦別岳。

ここまで来ると富良野岳が迫ってくる。

芦別岳など夕張山系。

平坦な細い尾根を進むだけ。

そして変哲ない頂上。

そこにはピンクテープが括られていた。

やはりこんなところにも来る人はいるんだね。

眼下に目を向ける。四季彩湖と公募で名付けられた人口湖は一面

凍結していた。落葉樹が良く育っていて視界は利かない。

少しだけ眺望を期待していただけに残念ではあるが。

もどりは日も高く、青空が晴れ渡っていた。

気持ちも晴れ渡る。

帰路で見る山は光っていた。

十勝岳連峰も光輝く。

 トムラウシ山を見納めに次の三角点に向かう。

空上山。総行程距離4.79km。所要時間2時間05分。

 

 

車で移動し次の四等三角点「白金 473.45m」に向かった。  

尾根伝いにここも単調な歩きが続く。

鹿に丸裸にされた樹木。

周りにも同じ木があるのに何故この木だけ齧られているのだろう。

特別に美味なのだろうか?

少し雪がベタついてきた。

ここでも3本。美味しい木に違いない。

ここからも富良野岳が望めた。頂上は近い。

三角点に到着である。

ここでは木は密集していなかった。

十勝岳の噴煙が目の先だ。

 

風もない。気温も気持ちの良さだ。

ゆっくりと寛ぎたいところだ。だが、まあ止そう。

コロナがまた威を戻しそうだ。

先の空上山方面を眺めながらゆっくりと下りだした。

春なのに、春なのに。我慢と忍耐が続く。

「白金」。総行程距離2.94km。所要時間1時間10分。

 

 

 

 

 

 

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