探偵ナイトスクープのような相談依頼に鴻上さんが丁寧に回答し解決していくという構図。毎回、こちらの予想を上回る回答が展開され、心がほっこりしたりします。印象に残ったのは、相談28 女医さんの話です。
【医者が他人に対していばる空気、女医が自らを卑下しなければならない空気に違和感を感じて今います】
【命を医者に預けるしかない患者さんの助けて欲しい気持ちを搾取して生きているような気がします】
鴻上さんは⇒【現実と折り合いをつけて明るく前向きに生きていくためのアドバイスができそうにありありません。ごめんなさい。】できないときはできないとはっきり言う潔さ。非は無いと思いますと言い切るところ。
【直面している困難さは、二種類あると思います。個人の力で変えられるものと、なかなか変えられないものです】
【僕を一度も見ないで、ずっとパソコンの画面を見続けた医者は、威張っているというより、僕を患者ではなく、症例と思っている感じがしました。人間扱いされている感じがしなかかったですね。】
【待合室で女性の医者が『どうされました?』と僕に聞きました。事情を話すとすぐに『痛み止めを打ちましょう』と僕の目を見て言ってくれました。僕には女神様に見えました。】
【この相談を紹介することで『こうやって悩んでいる女性がいるんだ。苦しんでいるのは自分一人だけじゃないんだ』と思う人がいるんじゃないかと思って、こんなアドバイスをして紹介しました】
脳性麻痺に冒されて車椅子の詩人として知られるおぞねとしこさんの『花』という詩の一部を紹介。
さあ 涙をふいて
あなたが花におなりなさい
あなたの花を咲かせなさい
探しても探しても
あなたの望む花がないなら
自分がそれにおなりなさい
(詩集『虹色の時』)
20代の頃、僕はこの詩に出会って、そうなろうと決心しました。