部下をつぶす上司 | エグゼクティブ・コーチ 和気香子

エグゼクティブ・コーチ 和気香子

普段の思考パターンではどうしても出てこないことが、ふとした瞬間に閃くことがあります。
そんな状態を意図的に作り出して、色んな気づきを得てもらうことで将来の夢・ビジョンを明確にしたり、課題解決のためのヒントを見つけるお手伝いをするのが私のコーチングです。

今日は一昨日Upした記事のリベンジ・ミーティングがありました。
先日は上司に突然呼ばれて色々聞かれたので、準備不足のため、自分の判断についてきちんと説明できず、そこを細かく突っ込まれ、感情的に反論してしまいました。

その上司に少し苦手意識がでてきたので、次は彼をカエルに見立てて苦手意識を外そうと決めたのです。

さて、本日はちゃんと準備もし、助さん角さんのような心強いサポーターに同席してもらい、ミーティングに臨みました。上司の機嫌も良かったせいもあり、順調に話し合いは進み、つい"カエル"のことを忘れてしまいました。

途中で思い出して、"カエル、カエル"とイメージしたら、何だか可笑しくなって、上司を可愛く感じることが出来ました。状況も良かったのですが、苦手なものを他の何かにイメージすることは、効果ありそうです。
苦手なモノや人に対して試す価値はありそうです。

誤解のないように書きますが、彼はカエルには全く似てませんし、私は仕事をする仲間として好きですし、尊敬してます。

前置きが長くなってしまいました。

「正論で部下をつぶす」のを見かけたことありませんか?
"現実には存在する制限をないものと考えて、全てのオプションを挙げ、最適なものを実行せよ"とか、"リスクを最少にするべく、徹底的にリサーチするために、3日でも徹夜せよ"、"株主のために会社はあるのだから、株主への責任を果たすために死に物狂いで働け"等々。

どれも、最もな正論です。
人材、時間、お金といったリソースがあれば、可能かもしれません。
しかし、リソースがかなり不足している状況で、しかも日々の業務に追われている時に、「その中で工夫するのが君のやるべきことではないか?」と言われたとしたら。
短期的には頑張れるかもしれませんが、長期的には、その人は身体か心を壊してしまうでしょう。

このような上司のリミッティング・ビリーフは何だろう、と考えてみました。
何をやっても、どれだけやっても達成感がなく、まだまだと感じる「成功を感じては い けない」と、命令型のリミッティング・ビリーフであるドライバー「完全でなければならない」がミックスしたものでしょうか。

そして、人にも同じことを強要する。
そして、人をつぶしてしまう。

幾ら売上や利益を上げても、そのような人はトップやリーダーとして相応しくありませんね。
実は以前、私も同じようなことを部下に対して行ったことがあります。
たまたま、彼女は精神的にタフだったので、つぶれませんでしたが、何回も泣かしました。
今は悪いことをしたと反省してます。

業績をあげるのも大切ですが、会社で働く人、社会、株主全てを幸せにするのが、トップやリーダーの任務だと、今は強く思います。

自分が"部下をつぶす"タイプだと、思い当たる方がいたら、実はあなた自身も苦しんでいるはずです。
リミッティング・ビリーフを外せば、部下をつぶすことなく育てることが出来るようになるかもしれませんね。


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