新潟市の食材の良さをアピールするイベントが、ラッフルズプレイス駅にほど近いTong Le Private Dining で行われました。
新潟市の支援を受けて、今日から2週間限定ではじまる特別メニューを、一足早く楽しんでもらおうというイベント。去年に引き続き、Tong Le Private Dining では2回目の開催です。
Ken Lingシェフが直接新潟市を訪れて選んだ食材で作った6品のコースを提供しています。特に印象深かった食材は、渋柿の渋を抜くところだったとか。
まずは一皿目、サザエをコリアンダーと生姜、ネギをすりおろしたドレッシングと共に。食材の特徴を書いたパンフレットが一緒に渡されます。その下には海そうめん。もずくのような天然の海藻ですが、ゼリーのようなゼラチン質のテクスチャがあり、とても印象的でした。
続いては、辛くしたチリクラブのソースをスープにしたような一皿。上には新潟のトマトを煮詰めてゼリーの中に閉じ込めたボール、スープの中にはロブスターとナメコや舞茸などのキノコが入っています。
日本酒は新潟市内の酒蔵、柏露酒造が作ったHANABIというスパークリング酒。しっかりとした酸と発泡性、甘みがあり、このスパイシーな一皿によく合っていました。また、シンガポールの人達の人気も高かったです。
続いては、シンガポールでも好まれているインドネシア風スパイス焼き、イカン・バカールから着想を得たという目鯛のスパイス焼き。横にはエリンギとカラマンシー、上にはほのかに甘いマリーゴールドの花が添えられています。ターメリックやレモングラスなどの東南アジアらしいスパイスに干しエビやガーリック、シャロットを加えた衣は少しパームシュガーも入っているのか、ほんの少し甘く、香ばしく焼き上げてあります。下にはネギを薄く一皮剥がしたものが敷かれていました。
続いてはネギとニンニクでマリネしてからフライパンで焼き上げた黒豚。
上には、新潟産のイチジクに衣をつけて揚げた天ぷらとスティックセニョールが乗っています。
加熱したことでイチジクがとても甘くなっていて、ちょうど豚肉のアップルソースやパルマハムとイチジクのような料理を思い起こさせるような組み合わせ。下にはシャキシャキしたレンコンが敷かれています。
脂の乗った黒豚はとても柔らかく、揚げ油の重さを軽やかにする、柚子の薬味が3種類。
大根おろしに柚子胡椒、柚子ポン酢、柚子の皮が入った塩の3種類が添えられ、好みで合わせるようになっています。
新潟魚沼産のお米は、クリスピーに揚げるのと、蒸した後鶏肉の出汁で煮たものの二種類。
煮た米は里芋のピュレで覆ってあり、揚げたお米とシャロットをふりかけ、マッシュルームのピュレを塗った上にトランペット茸のクラストをかけて焼き上げた帆立貝をのせ、最後にマッシュルームのクリアな出汁をかけていただきます。
中華ちまきや、シンガポールで食べられている、蒸したもち米にフライドシャロットをかけた軽食のような味わい。
左は、おけさ柿のピュレに砂糖を加えず、そのままの甘さを生かしたものの上に新高梨のゼリーとバジルシードをかけたもの。
真ん中は、切ったままの梨と赤ワインビネガーに漬けた梨。タルトの中には柿のコンポート、上には生の柿が乗っています。
今回のメニューは新潟市の後援を受けて、ランチ・ディナー共に同じメニューを120ドルで提供しているとのこと。Lingシェフによると、本来は360〜480ドル相当の内容ということで、お得に試せる機会となっています。