現時点で感じている豊島の課題は、
緑化の遅れ、
障害者の受け入れや教育事業の遅れ、
アニメ以外のコンテンツを見つけられていない。
再開発では、世界の都市と競合できるような街を目指しているとはいうが、アニメコンテンツ×再開発でどういった層をターゲットにしているのか描ききれていない。

魅力的なまちづくりって何?
誰も答えを持っていない。
豊島が目指す再開発の魅力って何?
を言語化定義化して外の人に指摘してもらいたい
(中にいる人にはできないことだから)

円安で、日本はお手軽な旅行先で新興中流層に人気?世界の富裕層が外貨を落とす遊び場やお土産がない。天然資源を背景にした富裕層や知的文化的刺激を求める層が楽しめる場所やコンテンツがない。

耐震やコスパ等が原因で天井高の低い建物が多すぎて外国人からすると不愉快。
化学調味料や農薬を使いすぎて食べるものがない。
世界の先端をいく驚くべきものが都心にない。
日本人が考えてまとめあげたものが、
大陸の人にはチンケに見える。
プロがプロとして生きていけないこの国で
何かすごいものが作れる気がしない。

豊島区はどこに向かうと良いのか。

そもそも日本人が行うまちづくりの問題点は、
数字で評価できるもの以外の価値を共通認識化
できないところにあると思います。

床面積あたりの収益性が、
最重要指標であり、
エモーショナルなもの、驚き、感動、永遠性、
日本人の哲学、多様な地域の歴史伝統芸術、
自然に対する深い観察と理解、
さまざまな宗教にに対する自由な捉え方
理解と解釈、
公的空間・もの・資源に対する敬意と貢献意識、
こういった定量化できない価値について、
我々は熟考が充分でないように思います。
本当は数値以上の価値として、
定量化できないものを掲げることが、
経年劣化しない本質的な価値に迫る
大切なプロセスだと思うのですが、
時代を超えて現代に伝わっているものを
基礎教養として学ぶ層が一定以上ないと、
本質的な価値に迫る議論が成立しないのではないか。圧倒的な真実、善なるもの、美意識
といった徳目に対し哲学する思考的粘り強さを
幼少期から鍛え上げる環境がないことは、
表層的な価値しか評価できない・
認識できない人を量産してしまう。

教育の過程で、
先生や上司に対する批判的な精神をことごとく
潰されて成長し、数値化できる指標でしか評価
されてこなかったことに悲しみを感じる。

また儒教的なるものを否定してこなかった
歴史ゆえ、支配層が
若い人、新しい人、女性、よそ者、弱い人
を排除するための「礼節」を無意識に強要する
ことにより、忖度という創造的破壊を阻害する
文化が組織に染み付いてしまった。

また忖度される側が人事権を掌握することになり、
各組織で恐怖政治下にあるのではないかと疑う。



そうでない場面も増えたと思うし
そうでない組織を新しく作る人たちの
存在も感じるけれど、
少なくともわたしが歳を重ねてきたこの40年間は、
恐怖政治を行う組織が力をふるってきたことと思う。


もちろん、一部の人は対話する材料持っていますが、それが一般化されない限り豊かな対話の
土壌に育つことはありません。

これからAIが様々なデータや言葉から一瞬で
編集できるようになるとき、
最も大切なものは、
死に向かいながら命を削って生きている
生身の人間や生き物のエモーショナルなもの、
潜在的なもの、動機的なもの、
新しいものを誘発し、刺激するもの、
イメージを作り出すための言葉紡ぎ、
新しい未来をどのように描くかという、
「空間からイデアを取り出す作業やそれを言語化するプラクティス」が必要になってくると思います。

私は数字と数字の間にたくさんの宝物が
詰まっていると感じています。

幼い頃に持っている繊細さや、多感な感情は、
数字と数字の間にある様々なエモーショナルなもの
を掬い上げするために与えられたものだと思っています。

それを持ち続けながら、大人になると、
繊細すぎて、命を失いかねないので、
だんだんとその繊細な受信能力は失われていきます。

おそらく子供の頃に大切にしなければいけないのは、今の教育ではなく、
そういった肉体を通じて得た
(肉体や心を痛めて得た感覚も含めて)
世界に対する違和感を含めた認知や
感覚感情を言語化し
他人と共有する能力なのではないかと思います。

また、それこそが、未来を紡ぎ出す上で最も重要なエッセンスだと思います。

そういった幼少期にのみ与えられる受信機能が
徹底的に刈り取られた方々が、社会の上層部に
ある日本において、
未来を作るための能力があるのかというと、
もちろん高い能力の方はたくさんいらっしゃる
と思いますが、「世界の中での魅力」を作り上げるには材料と表現するプラクティスが脆弱な上
対話の相手や仲間が圧倒的に少ない可能性があります。


我々の風土や歴史や伝統文化、
を大切にしながら新しい未来を作っていく。
時代の流れやテクノロジーの進展を取り入れて、
私たちは私たちの文脈に眠る宝を再発見し
なければならないと思っています。


それが一体どうしたらできるのか。
というのが今社会全体が抱える問いで
今現在魅力的な豊島区を
問うときに私が抱えている問いでもあります。


こういう問いの山を超えていくことが、
超えていく人数が増えることが、
魅力ある国作り、
国民作り、
まちづくりではないかと。

魅力あるまちづくりのまえに
魅力ある人作りでしょうと。

そんなことを思う夜でした。

咳がきついのでもう休もう...