夜、子供たちから許可を得て

豊島区男女平等推進センターエポック10で行われている村木厚子さんの講演会に伺いました。


村木さんは78年労働省(現構成労働省)に入省し、

女性政策、障害者政策、子供政策などに携わり、

2009年郵便不正事件で有印公文書偽造等の罪に問われ、逮捕起訴されましたが無罪が確定し復職。

2013年から2015年までは厚生労働事務次官。

女性で2人目の事務次官となりました。


現在は、全国社会福祉協議会の会長として、

生きづらさを抱える若年女性を支援する

「若草プロジェクト」の活動に携わったり、

講演活動などを展開されています。


男性社会である国家公務員の中で、

2人目の事務次官になられたこと、

そして、逮捕起訴され無罪確定のご経験。


当時、村木さんが国会で答弁されている

姿をテレビで見たこと、その際凛とした姿勢で

国会議員の疑惑の追求に対応されていたことを

覚えています。


また、一度逮捕起訴され(無罪といえども)

ブランクがあるのにもかかわらず、

事務次官にまでなられたということにも

大変驚きました。


本日の講演では

ユーモアと共に、大変深い示唆に富んだ

お話をお伺いすることができました。


また、専業主婦が多勢であった時代の中で、

なぜ働き続けるを選択したのかということ、

ご著書でも触れられていましたが、

早く自立したいという思いの源や

幼少期の様々なご経験をお伺いし、

深く納得するものがありました。


自分で選ぶことのできない幼少期の環境が、

その後の決断に大きく影響を与えている

ということがよくわかりました。


それは私も同じです。

私も両親こそいたものの、

3人姉弟の中間子として、

注目されない、放任の状況に、

誰も頼れない、見守ってくれない、

ならば早く自立しなければと思いながら

日々を過ごしていました。

脆弱な子供、無力で不安気、自信のない

社会的に力のない存在だった経験が

今の仕事に繋がっているように思います。


女性の社会進出が少なかった時代に、

村木さんのような方が頑張ってくださり

ロールモデルとなってくださったおかげで、

今の私たちがあると

感謝の気持ちでいっぱいになりました。


具体的なメッセージとして、

私が特に勉強になったところは、

誰にでも停滞期があるという事。


それは、子供を持ったり、

子供の病気や自分の病気、

介護であったり、


思いっきりできない時期もあるけれども

それでも、人生は長いので

必ず挽回できる時が来ます。

だから、停滞するときは余計なことを悩まず

今できることに集中し覚悟して、

後は周りの人に助けてもらうこと。

貸し借りの関係も大変に重要だと。

覚悟ができると、自然とうまく回りだす。

結局、うまく回っていないのは、

自分の中での迷いが原因だった

それがわかるようになったと

おっしゃっていました。


女性の場合は、昇進のオファーがあったら

必ず受けること、自分が1段階段を上ると

見える景色が変わってくる。

村木さんのオファーを受ける、その心は、

「貢献のために」という要素が大変に強く感じられ、清々しかったです。


村木さんのお話からは、

みんなが少しずつ得意な分野で協力し合いながら

より良い社会を作っていきましょうという

メッセージに溢れていたし、

より良い社会を作っていくための構成員としての私たち、という認識をより一層強く再確認させてくださいました。


また、子育て中の私にとっては、

特に、子供の体調不良や様々な行事で

思う存分動けない時期がやはりあります。


そのたびに焦る気持ちが出てきたりもするのですが

今日、お二人お子さんを育てながら、事務次官にまでなった村木さんのお話を伺って

今は今でいいんだと自分を肯定して励ますことができました。


本当に素晴らしいお話をお伺いすることができて

光栄です。一筋の清々しい光を感じることができました。ますますお元気でご活躍ください。

本日は本当にありがとうございました。






本日は『日本型組織の病を考える』のご著書を

拝読してからお伺いしました。

こちらの本も大変に勉強になります。

ぜひ皆様ご一読ください。