譜読みの時のペダルとテンポってどうしたらいいのか。

特に正解はないかと思うのですが、私なりに思うことを書いてみます。


やらない方がいいこと 

1.ペダルはあとから!と一切ペダルなしで読んでいくのを長期間続けること。


2.最初からは早く弾けないし、とゆっくりゆっくり弾くのを長期間続けること。


譜読みって曲とのファーストコンタクトです。そして人って第一印象で持ったイメージって後々まで割と引きずります。


本来ペダルがある響きのところを、なしで一定期間弾いてしまうと、なしの響きの方が自然だと思い込んでしまいます。そこにあとからペダルを入れようとすると違和感を覚えたりとってつけたようになってしまったりするのです。


テンポも同じ。音が指に入ってないうちはもちろんゆっくりしか弾けなくて当たり前です。

が、本来生き生きとして軽やかな部分で、全くそれとは違うテンポのまま一定期間弾くと、全く違うイメージが染み付いてしまったりします。


これらを避けるためにはどうしたらいいか?


まずは音とリズムを読む。

それから強弱とかスラーなどを読む

それからペダルを見る

最後にテンポを指示通りに持っていく



みたいに譜読みにバラバラとレイヤーをつけるのをやめることです。上記って一見順序立ってて合理的に見えますが、とても回りくどいです。


全然本来の音楽と違うものを一生懸命刷り込んでから、またそれを剥がして違うものを上塗りして、またそれを剥がして…を繰り返すような、非常に遠回りなことなのです。



そんなこと言われても最初からそんなに一気に全部できない…ペダルだって音読むのに必死なうちから中途半端に踏んだら良くないのでは?


と思うかもしれません。その通りです、


なので、中途半端にしか読んでない状態で先に進もうとするのをまずやめてみる。音だけ読んだ状態で先に進んだってあんまり意味ありません。次の日にはほぼ忘れてます。


練習というと、曲の最後まで行かねばならぬ、みたいな謎の使命感に駆られてる人多い気がします。別に一日ひとフレーズしか読めなくても最初はいいです。そのフレーズの正体がちゃんとわかって友達になれていたらその日の練習は成功です。


一つのフレーズに詰まっている情報や作曲家の意図や指示は膨大で、でもそれらは全部、そのフレーズを理解するためのヒントだから、逃さず隅々まで読んでいく。そうすれば確実にそのフレーズは自分の中に入っていきます。

それを積み重ねていけば譜読みは着実に前に進みます。



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