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「キエフ」が「キーウ」…「チェルノブイリ」が「チェルノービリ」… 現地に近い呼び方じゃないとダメなら 「福島」は「ふぐすま」って呼ばないとダメってことか
.これは定期的に書くけど「キエフ」と「キーウ」、「チェルノブイリ」と「チェルノービリ」に文句言う前に日本がJapanって呼ばれてることに文句言うべき
— 楽しみすぎる (@muhsnap96) February 19, 2024
キエフ・キーウ問題でJapanの例がよく出ますが、それならЯпонияとЯпоніяはどうなのでしょうか。 Rìbĕnと「일본」など東アジアでの「日本」の言い方も参考になります。北京語と中国標準語は厳密には別ですが、ここでは同じと解釈されてます。
/中国各地方言音・朝鮮語における「日本」の発音 (youtube.com)/
「上海」を「シャンハイ」と読むのは中国の標準発音Shànghăiをもとにしてるわけで、上海語名 [z̻ɑ̃˨hᴇ˦] を基準にしていない。 韓国で「상해」を「상하이」にしたら却って現地音から遠ざかってしまった。
『キエフとキーウ、続き』 X→BLOG(1)
中国の地名・人名を現地読みにしようとしても、それは簡単ではない。何をもって現地音とするかが大問題になる。
朝日新聞は習近平の名に「シーチンピン」というルビを振っている。一部の他紙に見られた「しゅうきんぺい」という日本語読みは選択肢から除外されているようだ。
しかし「林鄭月娥」の場合、朝日新聞では当初、ルビなしで、読者から「読めない」声が届いた。しかし朝日は日本語読みを排除しているので「りんていげつが」というルビは不可。といって現地読みしようにも「広東語圏の名前に普通話基準のルビを振るわけにはいなかい」という妙な判断があったようだ。
結局、朝日新聞では「林鄭月娥(キャリー・ラム)」というように英語名をカタカナ表記にしてカッコに入れて付記した。漢字表記の第1文字の「林」の広東語読みがカタカナ表記の末尾の「ラム」にそうとうする。「鄭月娥」と「キャリー」は全く別の単語である。
地名・人名を完全に現地音で読む(呼ぶ)などほぼ可能である。では日本人なら日本語読みすればいいかといっても「鄭(てい、zheng4)」や「娥(が、e2)」を読めない日本人もいるようなので、日本語読みも難しい。
『現地音尊重の限界』
/#固有名詞問題/
日本のメディアが中国の地名・人名を現地読みするというのは、中国国内の方言の違いまで考慮しないといけないのだろうか? スペイン語圏のcastellanoやJavier Pérez de Cuéllarをカナ表記する人は、llaの部分が「リャ」「ジャ」「ヤ」のどれになるか、一々、方言を確認しないといけないのか?
林鄭月娥氏の場合、広東語ではLam4 Zeng6 Jyut6ngo4という名前だろうが、中国大陸の人が普通話で話す場合、この人の名前をLín Zhèng Yuè'éと呼んでいる。日本人が中国人名を呼ぶとき、普通話を基準にしてもおかしくない。もっともLín Zhèng Yuè'éをカナ表記したところで混乱が生じるだけだろうが。
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