日本の五輪招致活動の連続、再確認

偶然だろうがソウル五輪から平昌五輪までの30年間、10年間隔で「東アジア五輪」が開催されていた。

【1940年代】

1940年、日本が五輪開催権を獲得していたが戦争によって返上（幻の1940年東京オリンピック）。

札幌は、1940年に「アジア初の夏季オリンピック」として開催される予定であった1940年東京オリンピックの開催と同年に、「アジア初の冬季オリンピック」としての1940年札幌オリンピックの開催が決定していたものの、軍部の反対や1937年に勃発した日中戦争の激化を受けて、東京での開催とともに日本政府が開催権を返上してしまった。

【1950年代】

🏃第二次世界大戦終結の9年後の1954年（昭和29年）に1960年（昭和35年）夏季大会開催地に立候補した。しかし、翌1955年（昭和30年）の第50次IOC総会における投票でローマに敗れた。

次に1964年（昭和39年）夏季大会開催地に立候補し、1959年（昭和34年）5月26日に西ドイツのミュンヘンにて開催された第55次IOC総会において欧米の3都市を破り開催地に選出された（1964年東京オリンピック）。

1959年、東京の1964年五輪招致活動開始。

【1960年代】

⛷

1961年、山形オリンピック構想→1968年第10回オリンピック冬季開催都市として国内立候補。国内候補地は札幌市に決定したが、札幌も第10回大会（1968）の誘致には失敗した。

1964年1月28日にオーストリアのインスブルックで開催されたIOC総会で1968年グルノーブルオリンピック開催が決定され、札幌は落選。日本国内では札幌の他、軽井沢（長野）、日光（栃木）なども候補として上がっていた。軽井沢は1964年東京五輪の会場の一つになり、1998年（平成10年）長野五輪につながった。

🏃

1961～64年、1964年の東京五輪の準備、札幌の1972年五輪招致活動の時期。

1964年＿昭和39年　東京五輪 TOKYO1964

⛷

1964～66年、札幌五輪招致活動期間。

1966年、6年後の1972年札幌五輪開催決定。

1968年グルノーブルオリンピック(Grenoble1968)。札幌も招致していたが落選（1964）。

【1970年代】

1972年＿昭和47年　札幌五輪 SAPPORO1972

〔会場〕：札幌市、千歳市☆

千歳市：恵庭岳滑降競技場：滑降

1972～76年、日本の五輪招致活動または開催準備活動の空白期（5年半？）。

1976年、名古屋オリンピック構想開始。1988年の五輪招致を目指した。

1978年、6年後の1984年サラエボ五輪開催決定、札幌は2度目の五輪開催を目指すも落選。

【1980年代】

🏃1981年、7年後の1988年ソウル五輪開催決定、名古屋落選。

1981～84年、日本の五輪招致活動の空白期？

⛷1984年、サラエボ冬季五輪（Sarajevo1984）。札幌も招致したが落選（1978）。

1984年～85年～86年、旭川オリンピック構想、盛岡オリンピック構想、長野オリンピック構想、山形オリンピック構想開始。1998年五輪招致を目指す。

1988年 6月1日に行われた日本オリンピック委員会（JOC）の1998年冬季オリンピックの開催国内候補地選定投票で、長野が盛岡市、山形市、旭川市を破り、1998年五輪の日本からの候補地として選定された。

1988年＿昭和63年　ソウル五輪 SEOUL1988

【1990年代】（平成2年以降）

⛷1991年（平成3年）、7年後の1998年（平成10年）長野五輪開催決定。

🏃1992年（平成4年）以降、大阪オリンピック構想開始。横浜オリンピック構想もあったが国内候補地選定で大阪に敗れる。その大阪も2008年（平成20年）の五輪招致を目指したが北京に破れる（2001）。

1993年、7年後の2000年シドニー五輪開催決定、北京落選。

⛷1998年＿平成10年　長野五輪 NAGANO1989

〔会場〕：長野市、軽井沢町、野沢温泉村、山ノ内町、白馬村☆　

【2000年代】（平成12年以降）

🏃2000年、シドニー五輪。北京も立候補していたが落選（1993）。

2001年、7年後の2008年北京五輪開催決定、大阪落選。

2002年、ソルトレークシティ冬季五輪

2003年、7年後の2010年バンクーバー五輪開催決定、平昌落選。

2004年、アテネ夏季五輪

2006年（平成18年）、トリノ五輪。

東京五輪構想と福岡オリンピック構想開始。国内候補地選定委員会で東京が福岡市を破る。

2007年、7年後の2014年ソチ五輪開催決定、平昌落選。

⛷2008年＿平成20年　北京夏季五輪 Beijing2008

2009年IOC総会、7年後の2016年リオデジャネイロ五輪開催決定、東京とマドリードとシカゴが落選。

└→平成21年、広島・長崎オリンピック構想が出たがIOCに却下される。

【2010年代】（平成22年以降）

2010年、4年後の2014年南京ユースオリンピック開催決定。

バンクーバー五輪。平昌も立候補して敗退（2003）。

2010年（平成22年）ヒロシマ・オリンピック構想。2020年（令和2年）五輪招致を目指したが2011年（平成23年）に断念。

2011年、7年後の2018年平昌オリンピック開催決定。

東日本大震災→「復興五輪」につながる。

2012年、ロンドン五輪。

2013年（平成25年）IOC総会、7年後の2020年（令和2年）東京オリンピック開催決定→新型ウイルスの影響で翌2021年（令和3年）開催。

└→他の候補地はトルコのイスタンブールとスペインのマドリード。どちらも欧州の都市。トルコは西アジアと東欧にまたがっていて、国土の大部分はアジアにあるが、イスタンブールは欧州側に存在する。

2014年、ソチ五輪。平昌も招致して敗退（2007）

└→札幌が2026年オリンピック/招致計画開始。

2015年、7年後の2022年北京オリンピック開催決定。カザフスタンのAlmaty（Алматы）が落選。

2016年、リオデジャネイロ五輪。東京も招致していたが落選（2009）。

競技会場はリオデジャネイロ市内と市外を含む。市外の会場はサッカー予選・決勝トーナメントの会場。

└→平成28年、幻の2030年新潟・長野五輪構想→冬季オリンピック札幌市が断念した2030年大会…実は”新潟”も招致を検討!? 「単独開催は難しい」招致話が立ち消えたワケ（NST新潟総合テレビ） - Yahoo!ニュース/

【(3ページ目)「復興五輪」はどこへ行ったのか　 “長沼ボート場問題”小池百合子さんとの顛末 | 文春オンライン (bunshun.jp)】

【(4ページ目)「復興五輪」はどこへ行ったのか　 “長沼ボート場問題”小池百合子さんとの顛末 | 文春オンライン (bunshun.jp)】

🚣「長沼ボート場」が代替会場の候補に→長沼ボート場案は見送りに

2018年＿平成30年　平昌五輪 PyeongChang2018

競技施設（경기 시설）：江原道平昌郡、旌善郡　江陵市☆☆

2018年（平成30年）、札幌は2026年（令和8年）五輪招致を断念し、2030年（令和12年）五輪招致に切り替え。

2019年（平成31年～令和元年）

7年後の2026年冬季五輪会場決定。

└→【2026年冬季五輪、イタリアのミラノ・コルティナで共催 - BBCニュース】

東京五輪のマラソン会場、札幌が検討され、『いだてん』では「埼玉オリンピック」が話題。

└→/東京五輪のマラソンと競歩　猛暑で開催場所が札幌に変更へ…懸念点と対策とは？｜FNNプライムオンライン/

【2020年代】（令和2年以降）

2020年、4年後の2024年江原道ユースオリンピック開催決定。東京五輪1年延期。

4年後のパリ五輪（2024Paris）、🏄サーフィン会場がタヒチに決定。

2020年＿令和02年　東京五輪 TOKYO2020

新型ウイルスの影響で1年延期。

↓

2021年＿令和03年　東京五輪 TOKYO2020＋1

新型ウイルスの影響で1年延期。

横浜国際総合競技場がサッカー、横浜スタジアムが野球・ソフトボールの競技会場の一部となり、かつて頓挫した横浜オリンピック構想が実現。

2022年＿令和04年　北京冬季五輪 Beijing2022

北京市と張家口市（河北省北西部）で開催

2022年、北京冬季奥林匹克大会開催。東アジアで五輪が3回続いた。中央アジア、カザフスタンのAlmaty（Алматы）も招致していたが落選（2015）。

2023年、杭州（hangzhou）アジア大会。

2023年（令和5年）、札幌が2030年（令和12年）五輪招致を断念。2034年（令和16年）以降の五輪招致に切り替え。

スイスが2030年代の五輪招致、国全体で開催。

〔スイス、30年五輪招致方針　全国で分散開催想定 - 日本経済新聞 (nikkei.com)〕

2030年の五輪開催国がフランスに内定し、2034年の開催地がアメリカのソルトレイクシティに内定、2038年の五輪開催地についてはスイスと優先的に協議。札幌の五輪招致は頓挫。IOCは2038年五輪に関しては2027年までスイスと優先的に協議する方針。

〔冬季五輪 2030年フランス 2034年アメリカ一本化決定札幌消滅 | NHK | オリンピック・パラリンピック〕

＞2030年はフランスのアルプス地域、2034年はアメリカのソルトレークシティーにそれぞれ一本化することを決めました。

【札幌五輪　招致活動「停止」でどうなる…長野のそり競技施設「スパイラル」　荻原市長「慎重に検討」｜FNNプライムオンライン】

＞札幌大会が実現すれば、長野オリンピックのボブスレー・リュージュ会場で、現在は製氷を休止している「スパイラル」を活用する計画でした。

【午前5:43 · 2023年12月22日】

2度目の東京五輪のときまでは、五輪開催地は開催年から約7年前のIOC総会で決定され、その招致活動はもっと前なので、日本では五輪開催年の10年ほど前から招致構想が始まっていた。

札幌が1972年の五輪のあと1984年五輪招致を目指して落選したのが1978年ごろ。この少し前の1976年に名古屋五輪構想（1988年五輪招致）が始まっており、1981年のIOC総会で落選（総理に決定）。

1984年、札幌が招致しそこなっていたサラエボ五輪開催。

この時点で1998年五輪招致の構想が始まった。1988年、名古屋を破ったソウルで五輪開始。ここで1998年五輪招致の日本からの候補地が長野に決まり、1991年のIOC総会で1998年長野五輪開催が決まった。

その直後、1992年から2008年五輪開催を目指す大阪オリンピック構想が始まっていた。

1998年長野五輪、200年シドニー五輪を経て、2001年のIOC総会で2008年夏季奥林匹克の開催地は北京に決まり、大阪は落選。

2002年ソルトレークシティ五輪、2004年アテネ五輪のあと、2006年ごろから東京五輪構想開始。

2008年北京五輪ののち、2009年のIOC総会で2016年リオデジャネイロ五輪開催決定、東京は敗れた。

しかし日本は懲りずに2020年五輪を東京に招致しようとして活動を継続。

2010年バンクーバー五輪、2012年ロンドン五輪を経て、2013年のIOC総会で東京が当選、2020年代最初の五輪開催地に選ばれた。

2014年、ソチ五輪開催の年、札幌が2026年オリンピック招致計画開始。

2018年平昌五輪のとき、北海道地震の影響で札幌が2026年招致を断念し2030年五輪招致に移行。

2020年の東京五輪は新型ウイルスの影響で2021年に延期。2022年に北京冬季五輪開催。

2023年に札幌は招致活動を停止。

最初の東京五輪のとき、すでに札幌の五輪招致が始まっており、札幌が2度目の五輪招致で敗れたときに名古屋五輪構想が始まり、名古屋がソウルに敗れたあと、ソウル五輪のときには長野五輪招致活動が始まっていた。長野五輪開催の時期に大阪の五輪招致活動が進んでおり、大阪が北京に敗れ、北京五輪開催のときには東京五輪構想が始まっていた。リオに敗れた東京がまた招致活動を続けていたときに札幌が2度目の五輪招致を始めていた。

/#五輪中毒/

「五輪中毒」の日本　招致・開催に費やした期間は戦後延べ59年間　症状深刻、処方箋は…：東京新聞 TOKYO Web 坂上康博（さかうえ・やすひろ）

＞東京、札幌、名古屋、長野、大阪がひっきりなしに運動しており、空白期間は最長でも1972年札幌五輪後の5年半程度

/「五輪中毒」の日本　招致・開催に費やした期間は戦後延べ59年間　症状深刻、処方箋は…：東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)/

/午前7:14 · 2023年10月18日/

【X→BLOG】

前後一覧

令和5年/霜月/師走/