おはよう!時代劇 暴れん坊将軍10 #4〕
2020年6月19日(金) 4:00 ~ 4:55

 

暴れん坊将軍』第10部第4話が早朝に再放送された。

山猫お京(演:小橋めぐみ)が大岡忠相(演:田村亮)の懐から財布をすった。奉行所で島送りの可能性を告げられると、お京は吉宗の御側御用取次・有馬彦右衛門(演:名古屋章)の娘を名乗る。

お京は牢屋に入れられず(あるいは一時的に投獄されても外に出されて)、彦右衛門の家に居候することになる。

これは大岡が側用人の娘であることを理由にして罪人への処罰を怠っていたわけで、当然、批判が出た。元北町奉行・黒河能登守(演:内田勝正)がこれを批判。能登守は大岡によって自分が失脚したので、その仕返しに大岡失脚を目論(もくろ)む。

前半までは「悪役」のほうが正しい。

徳川吉宗は紀州藩主時代、山田奉行時代の大岡忠相によって召し取られていた。

大岡忠相が女スリを見逃していたのはたしかにおかしい。

それで有馬は将軍にお役御免を願い出て、お京とともに江戸所拂いを覚悟。

黒河の一派がお京たちを追う途中で、お京の親代わりだった女性を斬った。これがこの話における黒河一派の唯一の罪。

最終的に吉宗が黒河を成敗し、お京は馴染みの町人と結婚し、めでたしめでたしという結末。

 

日本の時代劇では情けによって法を曲げるのが善玉で、法を厳格に守ろうとする権力者が悪人扱いされる。

 

お京は18歳くらいで、10歳のときに、最初の養母を失ったわらしい。この養母が有馬の許婚だった人で、お京はその娘ではなかった。

お京がすった証文に日付が書かれてあったかもしれないが、ちゃんと映っていなかった。

 

『暴れん坊将軍』では北町奉行が悪人となる話が多く、これも吉宗の任命責任が問題になる。

劇中の北町奉行・黒河能登守は架空の人物か。この人物は大岡によって失脚したから、大岡が南町奉行になった後、吉宗に進言し、黒河が失脚したという設定であろう。

 

大岡忠相が南町奉行だったのは享保2年(1717年)から元文元年(1736年)まで。

この時期に北町奉行を辞めたのは以下の2名。

◎中山出雲守時春…在職:正徳4年(1714年)1月28日~享保8年(1723年)6月29日
諏訪美濃守頼篤…在職:享保8年(1723年)7月20日~享保16年(1731年)9月19日

 

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前後一覧

〔2020年(令和2年、享保305年)6月

 

関連語句

暴れん坊将軍

暴れん坊将軍 北町奉行[1]〕~〔暴れん坊将軍 北町奉行[5]〕

 

参照