『ちかいの魔球』『黒い秘密兵器』『巨人の星』『侍ジャイアンツ』は読売ジャイアンツの投手を主人公にした漫画である。
これに対し、『男どアホウ甲子園』と『新約「巨人の星」花形』は阪神タイガースの打者を主人公にした作品という意味では共通点があり、主人公はそれぞれ藤村甲子園と花形満で、いずれも星飛雄馬を主人公にした『巨人の星』へのアンチテーゼだったはずだ。
これに対し、『男どアホウ甲子園』と『新約「巨人の星」花形』は阪神タイガースの打者を主人公にした作品という意味では共通点があり、主人公はそれぞれ藤村甲子園と花形満で、いずれも星飛雄馬を主人公にした『巨人の星』へのアンチテーゼだったはずだ。
ところが『男どアホウ』と『新約』はいずれも主人公のアマチュア野球時代にページ数が費やされ、主人公が阪神に入団してからの展開が尻切れトンボになってしまった。この意味でも両者には皮肉な共通項がある。
『男どアホウ甲子園』の場合、主人公の名前が「藤村甲子園」で、当然、高校野球時代は甲子園球場で活躍し、それが終わったら阪神に入ってプロ選手として甲子園で活躍する話であった。
ところが当初から藤村甲子園の野球の目標が現役時代の長嶋茂雄との対戦であり、長嶋が1974年に引退したら作品の存在意義がなくなってしまったようである。
藤村甲子園は1954年5月5日生まれで、南波高校入学が現役か一郎かはっきりしないが、現役合格とすると高校卒業は1973年。1972年夏の甲子園を最後に高校球児として甲子園のマウンドに立つことはなかったわけだ。
ところが当初から藤村甲子園の野球の目標が現役時代の長嶋茂雄との対戦であり、長嶋が1974年に引退したら作品の存在意義がなくなってしまったようである。
藤村甲子園は1954年5月5日生まれで、南波高校入学が現役か一郎かはっきりしないが、現役合格とすると高校卒業は1973年。1972年夏の甲子園を最後に高校球児として甲子園のマウンドに立つことはなかったわけだ。
そうなると高校を出た直後に阪神に入っても、結果として藤村甲子園が長嶋茂雄と対戦できたのは1973年と74年の2シーズン。それでも2シーズン闘えば数多くの名勝負が観られたはず。
しかし藤村甲子園はなぜか大学野球部に進んでしまった。大学野球で有名な球場は神宮で、ヤクルトのホーム球場であり、「甲子園」とは関係ない。
それに、これではやはり1973年春で現役合格としても1977年春に大学卒業。すでに長嶋ジャイアンツ2年目で、王貞治が756号を打った年。
藤村甲子園は長嶋監督または王選手と対戦したことになる。
それに、これではやはり1973年春で現役合格としても1977年春に大学卒業。すでに長嶋ジャイアンツ2年目で、王貞治が756号を打った年。
藤村甲子園は長嶋監督または王選手と対戦したことになる。
結局、藤村甲子園は大学を中退。現役時代の長嶋と1974年の1シーズンだけ対戦し、長嶋を三振に打ち取り、岩風捕手(のちの巨人学園監督)が引退したところで『男どアホウ甲子園』は終了。
その後の掛布雅之の活躍などは『新巨人の星』で描かれることになった。
『新約』の場合、第1話で花形満が電車通学で、彼の中学時代から始まる。
『巨人の星』で花形は車を乗り回していたが、これが花形の中学時代か小学生時代かが問題となるし、飛雄馬が小学1年生か5年生以上かもはっきりしなかった。だから『巨人の星』では花形の「中学時代」と明記されている時期は描かれていない。
『新約』では花形の中学時代から始めるため、車を運轉というわけにはいかなかったのだろう。だから『新約』の花形少年は電車通学という設定になったと思われる。
自動車会社の社長の息子であれば「車で送ってもらう」ことも可能なはずだが、社会勉強のために親が満に電車通学をさせた可能性もある。
└→『巨人の星』と『新巨人の星』における花形と自動車の関係
『巨人の星』で花形は車を乗り回していたが、これが花形の中学時代か小学生時代かが問題となるし、飛雄馬が小学1年生か5年生以上かもはっきりしなかった。だから『巨人の星』では花形の「中学時代」と明記されている時期は描かれていない。
『新約』では花形の中学時代から始めるため、車を運轉というわけにはいかなかったのだろう。だから『新約』の花形少年は電車通学という設定になったと思われる。
自動車会社の社長の息子であれば「車で送ってもらう」ことも可能なはずだが、社会勉強のために親が満に電車通学をさせた可能性もある。
└→『巨人の星』と『新巨人の星』における花形と自動車の関係
その一方で『新約』は中学、高校時代を長く描いたせいか、花形と星飛雄馬の夏の甲子園決勝を描くのに最終回の直前までかかったしまったようである。
しかも『巨人の星』では甲子園決勝での血染めのボールの対決が1967年夏、約1年後の1968年秋に花形が大リーグボール1号を打ったわけで、数年後にはならない。
『新約』では星飛雄馬が大リーグボール1号を花形に打たれるまで数年経過したことになっているが、それは数年間、打たれなかったということだろうか。
『新約』では星飛雄馬が大リーグボール1号を花形に打たれるまで数年経過したことになっているが、それは数年間、打たれなかったということだろうか。
結局、阪神の選手を主人公にした漫画であったこの2作は、やはり「巨人」に縛られて中途半端で終わったということであろうか。
平成22年BLOG
/『新巨人の星II』第4話「左門の握った秘密」/
バレーボールで日本女子がロシアを破って3連勝【スポーツ】
スポーツ全般、梶原vs水島他(2010年12月16日~)
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