星飛雄馬の年齢変遷（3種類基準別）

→飛雄馬の少年時代の回想、『外伝』の時代設定

星飛雄馬の生まれた年と高校に入った年には話の中で辻褄が合わないところがある。そこで『巨人の星』を飛雄馬の小学生時代、飛雄馬の高校時代（寸前の中3時代も含む）とプロ入り以降に分けて考えてみる。
└→星飛雄馬誕生、1950年代
└→1966年、67年（星飛雄馬の青雲高校時代）

●『巨人の星』（少年野球編）
（1943年度　花形満誕生←推定）
1948年度　飛雄馬誕生
1956年度　飛雄馬8歳、飛雄馬が野球を嫌がって長屋の路地に放り出される（→解説）
1958年度　飛雄馬10歳、長嶋に魔送球を投げる、王貞治と対戦、野球の魅力を知る
（└──→　花形15歳、テニス歴10年、小6の赤川より年上、紅洋高入学前）
1959年度　飛雄馬11歳、冬の早朝マラソンで近道を選び、一徹から何度も殴られる（→解説）
（└──→　花形16歳、高1、紅洋高校入学か）
（1961年度　花形18歳、高3、高校卒業）
1962年度　飛雄馬14歳、中2の体育の野球で連勝。
1964年度　飛雄馬16歳、青雲高校入学、夏の大会のあとに中退、秋にプロ入り?
1965年度　飛雄馬17歳、高校中退していなかったら高2、巨人V9の初め（～73年）
1966年度　飛雄馬18歳、高校中退していなかったら高3
└→実際はこの年の春に青雲高校入学、『巨人の星』連載開始もこの年
1967年度　飛雄馬19歳
└→実際はこの年の秋に16歳で巨人にテスト入団

アニメの第1話では昭和32年（1957年）暮れから話が始まり、飛雄馬は5年2組にいたので、飛雄馬は1946年生まれ。マラソン近道事件は1957年末から1958年初めにかけての冬になる。
「飛雄馬への予告」の回想で飛雄馬が8歳だったのは1954年。1969年から15年前。プロ編ではそれが10年前の1959年になっていた。

●『巨人の星』（高校野球編）
（1948年度　花形満誕生）
1950年度　飛雄馬誕生
1958年度　飛雄馬8歳、長嶋に魔送球、野球を嫌がって路地に放り出される、王と対戦（野球の魅力を知る?）
1960年度　飛雄馬10歳、野球の魅力を知る?
1961年度　飛雄馬11歳、早朝マラソンで近道を選び、一徹から殴られる
（1964年度　花形16歳、紅洋高校に入学）
1965年度　巨人V9の初め（～73年）
1966年度　飛雄馬16歳、青雲高校入学、夏の大会のあとに中退、秋に巨人に入団?
└→実際は翌年の秋に高校を1年2学期で中退して巨人にテスト入団
（└──→　花形18歳、高3、夏の大会のあとに阪神に入団）
1967年度　飛雄馬17歳、中退していなければ高2
└→実際はこの年の秋に高校を1年2学期で中退し、16歳で巨人にテスト入団

●『巨人の星』（プロ野球編）
(1949年度　花形満誕生）
1951年度　飛雄馬誕生
1958年度　飛雄馬7歳、長嶋に魔送球、高校3年当時の王と対戦（野球の魅力を知る?）
（└──→　花形9歳）
1959年度　飛雄馬8歳、飛雄馬が野球を嫌がって路地に放り出される（野球の魅力を知る前か）
1961年度　飛雄馬10歳、野球の魅力を知る? 王はプロ3年目
1962年度　飛雄馬11歳、早朝マラソンで近道を選び、一徹から殴られる
（└──→　花形13歳、中1）
（1964年度　花形15歳、中3）
1965年度　飛雄馬14歳、体育の野球で連勝。巨人V9の初め（～73年）
（└──→　花形16歳、紅洋高校入学）
1967年度　飛雄馬16歳、高校入学、中退、秋に巨人入団（V3のとき）
（└──→　花形18歳、高3、夏の大会のあと、阪神入団）
1968年度　飛雄馬17歳、大LB1号
1969年度　飛雄馬18歳、1号から2号へ
1970年度　飛雄馬19歳、2号から3号へ、左腕破壊、失踪
1972年度～73年度　飛雄馬21～22歳、日向三高の生徒を臨時コーチ（→解説）
1975年度　飛雄馬24歳、野球人間ドック
1976年度　飛雄馬25歳、右腕投手として復帰1年目
1977年度　飛雄馬26歳、2年目、花形がヤクルトに入団
1978年度　飛雄馬27歳、蜃気楼の魔球、大リーグに移籍か（アニメ『新巨人の星II』）
1979年度　飛雄馬28歳、引退して巨人の二軍コーチに（『巨人のサムライ炎』）

「年度」であるから、春休みを除外すれば1967年度は1967年4月から68年3月まで。
「少年野球編」の飛雄馬が中学2年だったのは1965年4月から66年3月までだが、その直後の66年春に「高校野球編」の星飛雄馬が星雲高校に入学した。

研究本の時代設定
河崎実の『「巨人の星」の謎』では第1話の「飛雄馬が10歳くらい」という設定の矛盾を述べている。また、豊福きこうは『水原勇気0勝3敗11S』で『ドカベン』については「明訓入学基準」、『巨人の星』については「プロ野球編基準」を採用している。
河崎実は飛雄馬の青雲高校入学を1967年（昭和42年）とし、生まれた年を1951年としたが、誕生日を推定するときに星占いから2月生まれとしてしまい、「1951年2月生まれ」と書いている。これでは高校入学は初めの設定どおり、1966年4月になる。
└→星飛雄馬の年齢と生年月日

柳田理科雄も『空想科学読本5』で「星飛雄馬は1951年生まれ、花形満は1949年生まれ」としている。
円道祥之氏の『空想歴史読本』が1冊だけで終わり、特にスポーツ漫画（またはアニメ）についてまったく手つかずで終わった（2008年11月現在）のに対し、柳田氏が『空想科学読本』や『空想科学[漫画:読本』などで空想歴史を研究し続けている。

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