シーボルト事件と仕事人・壱~渡し人・鳴滝忍との関係

1828年(文政11年)「シーボルト事件」(「春雨じゃ、悪人退治1990」)

1829年(文政12年)、高橋景保獄死(「春雨じゃ、悪人退治1990」)

1839年(天保10年)「蛮社の獄」、小関三英没(「からくり人1976」第12話「鳩に豆鉄砲をどうぞ」)

1841年(天保12年)~1843年(天保14年)「天保の改革」(「仕置屋1975」「江戸警察1990」)

1843年5月16日天保14年4月17日)、玉屋から失火(「渡し人1983」第4話「花火の夜に渡します」)

1844年(天保15年)、高野長英脱獄(「新からくり人1977」)、鳥居耀蔵失脚(「江戸警察1990」)

1850年(嘉永3年)、高野長英没

1851年(嘉永4年)、水野忠邦没(「主水死す1996」)

1853年(嘉永6年)、黒船来航、仕留人グループ結成(「仕留人1974」)

1854年(嘉永7年)、黒船再来、仕留人解散、日米和親条約締結(「仕留人1974」)

1858年(安政5年)、日米修好通商条約締結(「下田港1987」)

1860年(安政7年)「桜田門外の変」(「下田港1987」)

1863年(文久3年)、清河八郎が浪士組を結成(「横浜異人屋敷1990」)

 

平成25年tw

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必殺シリーズには蘭学者は哀れな被害者で国学者と攘夷派は悪人というパターンがある。「春雨じゃ悪人退治」で描かれたシーボルト事件(1828~29)がそうで、高橋景保が被害者であり、黒幕はシーボルトを憎む国学者と商人たちだった。中村主水と千葉周作(助っ人)ら仕事人が景保の仇を討った。

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シーボルト事件から10年後の1839年に蛮社の獄があり、高野長英が投獄され、小関三英が自殺。旧からくり人の時次郎が鳥居耀蔵を暗殺しようとしたが失敗し、旧からくり人は壊滅した。その後、1844年に中村主水が鳥居を暗殺し、建前では鳥居失脚とされた。

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一方、必殺シリーズでは開国派が善人かというとそうとも限らず、幕末の日本に必要だった開国派が裏で悪人だったケースがある。1854年に開国派の若年寄・松平玄蕃守が仕留人の的となり、糸井貢が殉職。6年後の1860年には井伊直弼が主水の仕事の的となった。

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黒船来航(1853&54)はシーボルト事件(1828~29)から四半世紀後であったが、必殺シリーズでは幕末でも攘夷派が悪人だった。攘夷派が複数の人間を大筒の試し撃ちの的にした。推定1853年には半次が、1863年には加代がこれで重傷を負った。

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黒船は1853年夏と1854年初めに来航した。「仕留人」は1974年の夏から年末まで放送されたので、劇中の季節と一致するとしたら、「試して候」は1853年夏の出来事となる。

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平成26年tw

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「暗闇仕留人」第2話「試して候」では攘夷派が大砲の試し撃ちに囚人たちを使い、主水たちがその攘夷派を仕置。「横浜異人屋敷の決闘」では外国人たちと手を組んだ幕臣が人間を的にした大砲の実験をして主水らに仕置された。攘夷派も開国支持派も外道は外道である。

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必殺SP「大暴れ仕事人! 横浜異人屋敷の決闘」で中村主水が松平主税介(演:中尾彬)を暗殺したが、「史実」では松平忠敏は1882年(明治15年)まで生きたことになっている。この辺りは必殺シリーズらしい解釋である。

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「必殺仕事人2014」では劇中の人物が「日本の鎖国はいつかは終わる」「開国が遅れた」と考えていたが、江戸時代の人が当時自分が「鎖国」をしていたと認識していたか怪しいし、「開国が必要」と思っていたとは限らないように思う。

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「水戸黄門」や「遠山の金さん」などでは討幕や開国を考える勢力はテロリストで巨悪であるが、「龍馬伝」のような幕末ものではそれが「正義」となる。

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「龍馬伝」のような幕末ものでは江戸時代の「身分」の差をなくし「鎖国」を終わらせることが志士たちの祈願であったが、今の日本人が社長と社員、先生と生徒の関係をなくそうと思うかどうか疑問で、幕末の討幕運動の狙いは別にあったのではなかろうか。

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歴史は歴史修正主義者によって成り立っているので「江戸時代、鎖国はなかった」「士農工商の身分制度はなかった」などという修正主義者がいるかも知れないが、すると「水戸黄門」の印籠シーンや参勤交代の「下に下に」のシーンも怪しいということになるのだろうか。

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/仕留人・仕事人と鎖国・開国/ - teacup.ブログ  

必殺シリーズでは国学者、攘夷派が悪人で蘭学者が哀れな被害者であるケースが何度かあるが、一方で開国派の権力者が悪人である場合に、葛藤も見られる。

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└→時代劇で描かれた江戸時代における鎖国と開国 - gooブログ ものがたりの歴史 虚実歴史

 

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暗闇仕留人』最終回の若年寄・松平玄蕃頭について - Yahoo!ブログ 

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参照

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http://blogs.yahoo.co.jp/itouk_monogatari_rekishi/16762198.html

 

平成20年BLOG

旧記事)シーボルト事件と仕事人・弐💻

 

旧記事)鳥居耀蔵と蘭学者、仕事人の複雑な関係/

 

平成26年BLOG

時代劇で描かれた江戸時代における鎖国と開国 - gooブログ ものがたりの歴史 虚実歴史

2014-08-01 16:06:00