テレビドラマ
帝銀事件・大量殺人 獄中32年の死刑囚
(1980年1月 テレビ朝日「土曜ワイド劇場」)
原作:松本清張、監督:森崎東
Youtubu松竹PLUSシアターにて
7月23日まで無料公開
2000年代半ばに古本屋で犯罪や死刑囚関連の本を買い漁っては読みまくっていた頃に知った有名な事件なので、見つけて食いつくように視聴。
最初に事件を知った本の著者が死刑廃止論者のため、
平沢 貞通の冤罪事件として記憶に残っていた。
別な本で731部隊の元隊員の犯行では?との憶測を読んだ記憶もあり、ドラマとしては面白かった。
面白かったけれど、なにかモヤモヤが残る。
ノンフィクションではなく実話をもとにしたドラマなので、ところどころ脚色している感じが鼻につくというか、ナレーションで偏った視点に誘導しているようにも感じるというか、先入観抜きで物語として視聴できたら感じ方も違ったかもしれない。
平沢を演じる仲谷 昇の演技は素晴らしかったし、
田中 邦衛が演じる逮捕した刑事が怖い。
平沢の虚言癖や不審な行動、黒と決めつけて追いかけて追い詰める刑事の執念、731部隊やGHQ絡みの話など面白いのだけど、謎を残したまま現状を伝えて終わるノンフィクション的な後味の悪さ。