『大魔神』1966年 




Youtubu角川シネマコレクションにて
2週間限定無料配信中の9日目に視聴

ガメラと並ぶ大映の特撮映画として名高い本作だが、たぶん小学生の時にTVで1度視たっきりで、
クライマックスの他は記憶になかった。
と言うのもドラマパートが長く大魔神が終盤にならないと登場しないことや、SFを絡めた現代劇ではなく、神話や伝承を絡めた時代劇であることが、
小学校中学年の僕には受け入れ難かった。
それが現在あらためて視聴してみるとベタな展開も楽しめるし、焦らして追い詰められたところで登場する大魔神のキャラクターも、怪獣でもなければ宇宙人でもない神様としての描かれ方が素敵。
農民を苦しめてきた武将を指で押し潰す場面や、
石像の時に傷つけられたやり方で報復する場面など、
神は神でもあくまで魔神な感じがソソる。
細かな造型が素晴らしいミニチュアの城が壊されていく様子も最高だし、天変地異を起こしたり火球となって飛行したりと、終盤の特撮シーンが爽快!!
ゴジラが有名な伊福部昭の音楽も、大魔神が血走った目をギョロギョロさせる不気味さにマッチ。


正義の味方かと思いきや、悪の武将どもを蹴散らしたら農民を襲い始めて里へと向かい、大魔神を呼び覚ましたのも鎮めるのも清純な乙女の涙であるところなども、なにやら気難しい神様といった感じが良い。


3部作だがシリーズが進むと大魔神のキャラが柔らかくなっていくようだが、1作目の敵味方かまわず蹴散らしますな魔神様は僕好みだ。