永井豪記念館も被災した能登半島地震の復興祈願として、昭和の劇場版マジンガーシリーズから3作品を
順に2週間限定で無料配信!

マジンガーZは生まれる前の人気ロボットアニメであり、初めて再放送で視聴したのも1984年。
当時はリアルロボットアニメ全盛期であり、
2時代前の元祖スーパーロボットアニメな作風が
逆に新鮮に映ったものだ。
そんなマジンガーZの劇場版アニメを初めて視聴したのも、2000年代のこと。
永井豪とダイナミックプロ原作の東映劇場アニメを収めたDVD-BOXが発売され、購入した先輩から借りて視聴するまでは食指が伸びなかったのだ。

これらの作品のうちの3本





は桜多吾作や石川賢のコミカライズ版で読んでいたが、



『宇宙円盤大戦争』
『マジンガーZ 対 暗黒大将軍』
の2本はDVDで視聴して特に気に入った作品

今回は暗黒大将軍の方を無料配信で再視聴したわけだが、過去1回しか視ていないのに内容をほとんど覚えていて、あらためて激熱!に胸熱!
高久 進による重厚な脚本、TVシリーズよりレベルの高い、劇画タッチの兜甲児に顕著な作画。
迫りくる戦闘獣軍団との死闘でボロボロに破壊されていくマジンガーZの姿はS心をくすぐるが、
そこに至るまでのドラマパートの゙演出が好み。
わざわざ妖しい老人の姿で預言者として現れる
、兜剣造博士(兜甲児の実父)の回りくどさ。
シャワー中にイキナリ入って来られて裸を見られて甲児君をビンタはするけれど今すぐに出て行けとは言わず、甲児君に怒っている時に入ってきたボスには悲鳴を上げて追い出す弓さやかの描き方は、
再視聴で初めて気づいた。
好きな男と、眼中にない男に対する態度の差。
劇場公開時はTVシリーズ放映中だったと思うが、
Dr.ヘルの野望を打ち砕いて平和になった世界線であろうことがわかる日常描写も、ラジカセのラジオから流れる音楽でゴーゴーを踊る兜甲児と仲間達といった描写に当時の流行を感じるものの、平和を楽しんでいる間に世界各国の大都市が戦闘獣軍団に襲われている描写と同時進行なのが最高だ!
それも兜甲児の誕生日当日の出来事であり、
兄の誕生日プレゼントを買ってきた弟シローと
兜甲児のすれ違いの描写もプレゼントを小道具とした細かい演出にグッとくる。
ボスやボスボロットの活躍がコメディリリーフとしての通常運転なのがホッとするくらい、
ハードでシリアスな作風が好みな劇場版。
TVシリーズにも登場したゴーゴン大公の゙扱いや、
剣鉄也が声だけの出演でしかも声優が違う
(野田圭一は戦闘獣の声)とか細かい点は気になるが、瀕死のZの姿からの新旧主役ロボの共闘が見られるクライマックスのロボ戦は爽快。 

やはり昭和のマジンガー映画の最高傑作だ!