アル・ゴア氏が京都に | 京一花日記帳

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こんばんは。

10月に入りましたね…!
昨年同様、清水寺からは、乳がんの知識啓発「ピンクリボン」キャンペーンとして、ふんわりピンク色の観音慈悲の光が射し始めました。

上手に撮れなかったので、こちらの、今晩の祇園白川を。






9月29日 月曜日、アル・ゴア元米国副大統領の講演を聴きに行きました。



・ 1993年から8年間、第45代アメリカ合衆国副大統領を務める

・ 同時に優れた実業家で、投資顧問会社GIMの共同設立者兼会長、アップル社取締役でもある

・ 非営利団体The Climate Reality Projectを創設し、環境保護活動に精力的に活動

・ 著書に、地球温暖化に関するベストセラー『不都合な真実 』があり、2006年に映画化(本人も出演)

・ 2007年、地球の気候危機を世界に知らしめた功績により、ノーベル平和賞を受賞


このたび、「稲森財団設立30周年記念講演会」の講演者として、上洛されました。

ゴア氏の講演を間近で聴けるなんて、一生に一度の機会かもしれない。



「稲森財団」とは

昭和34年(1959)に京セラ株式会社を創設された、稲森和夫氏が、自らの人生観「人のため、世のために役立つことをなすことが、人間として最高の行為である」という理念にもとづき、約200億円相当の私財を拠出し、昭和59年(1984)に設立した財団。

事業でもっとも有名なもののひとつ、「京都賞」
毎年11月、先端技術、基礎科学、思想・芸術の各部門で大きな貢献をされた方々を顕彰する国際賞で、diploma、京都賞メダル20K、賞金5000万円を贈る。
のちに2012年ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥氏も、2010年の受賞者。

そんな稲森財団の、設立30周年を迎えられての、今回の記念講演会でした。


講演の会場は、京都ホテル・オークラ(150年前は長州藩邸だった場所)の、暁雲の間。



ゴア氏がステージに立つと、大きな拍手が沸き起こる。

「青い地球は誰のもの -地球環境と人類の持続可能性-」と題して、講演の内容はやはり環境問題。

● 二酸化炭素の排出量が増加していることによる、地球の気象変動

● 気象変動がすでにもたらしている、そしてこれからもたらすであろう地球の危機

● 二酸化炭素削減のため、化石燃料エネルギーから再生可能エネルギーへの切り替えの必要性

の3点でした。(たぶん)

スライドの併用、そしてなにより聴き手を引き込むスピーチ力。私のような素人にも、わかりやすく説明くださいました。


昨年から今年にかけて、世界中で、異常気象の現状が最悪の記録を更新していることをご存知でしたか?

雨 例えば、巨大台風、豪雨…

二酸化炭素排出量の増加で、気温が上がる。その熱を吸収して、世界中の海面温度が上昇。
そしてそこから水分が蒸発し、大気に大量の雲が生まれるのが原因。
※世界の平均気温が1度上昇すると、大気中の水蒸気成分は4%増加するのだそうです。

核保有国でも、大規模な洪水被害によって、さらなる政情不安が引き起こされている。怖い…

晴れ 一方で、干ばつ…

もともと雲ができにくく降水量が少ない場所では、気温の上昇によって、水分が蒸発するのが原因。
山火事が増え、砂漠化が進んでいる。

世界各地の、目を覆いたくなるような映像が次々と流されました。


その解決策として、化石燃料エネルギーから、「再生可能エネルギー」への切り替えが一刻も早く必要、とゴア氏。

風力発電も、太陽光発電も、どんどんその発電量が増えており、コストも下がっている。
特に太陽光発電は、個人でも導入できるから、これからさらに期待できる!

最後は経済の話になり、

事業投資の額も近年は、化石燃料より、再生可能エネルギーへの投資が上回っている。

一人一人の意識も、これから変えていかなければいけない。

というような締めくくりでした。

質疑応答の時間には、その場に集まった聴講者、特に京都大学などの若い学生さんたちからの質問が次々と出て、大変充実した講演会となりました。





今更ですが、地球温暖化問題は、かつて「将来こうなるだろう」という予測だったのが、

もはや現実のものとなってまさに今、地球を脅かしていると実感。

最近の日本各地の異常気象による被害…

京都が、10月なのにまだ少し蒸し暑くて半袖が手放せないのも、やっぱり異常なことなんや。

「なんだかおかしい天気」と、他人事のように思っていてはダメですね!!

先人たちから受け継がれてきた地球、平和のために、自分にできることから始めなければ。

ゴア氏の講演を聴けてよかった。

真面目な話にお付き合いくださってありがとうございました。