井波の中の京都!「瑞泉寺」 | 京一花日記帳

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祇園祭 宵宵山!(の、八坂神社の前あたり)



芸舞妓さんたちのビアガーデンに、早くからすごい列










ヒヨコ


富山県南砺市井波の、ご紹介の続き。


突然ですが、こちらの井波彫刻に、ある動物がこっそり隠れております… おわかりですか?

(ヒント:可愛いわが子のために、心を鬼にして…!な場面)


 
正解は、獅子です。場面は「獅子の子落とし

これは、井波にある、瑞泉寺というお寺の「式台門(勅使門)菊の門」(!)の両側に、彫られています。↓



瑞泉寺は、たびたび火災にあい、焼失しています。

本堂を再建しようとしていた江戸時代中期、本堂彫刻に救世主が!

京都本願寺から、御用彫刻師(!)前川三四郎氏が、派遣されてきたのです!!

このとき、地元大工・番匠屋七左衛門氏ら四人が、前川氏について彫刻の技法を本格的に習いました。

これが、井波彫刻の始まりとされています。
 

上の
「獅子の子落とし」は、寛政4(1792)年の
七左衛門氏の代表作!日本彫刻史上の傑作だそうです。
 
井波彫刻は、京都から来たものだったのです(*^.^*)



そして、
瑞泉寺もまた。

立派…!な山門



井波別院 瑞泉寺

京都にある、本願寺(西本願寺)の別院のひとつ。

本願寺の5代門主、綽如(しゃくにょ)上人(1350-1393年)が、明徳元年(1390年)に開いた。

(綽如上人が外国から送られてきた難解な国書を解読した(!)ことのご褒美に、
ときの天皇・後小松天皇が、一寺寄進を申し出られたのだそうです。)

以降、北陸の浄土真宗信仰の中心となった。

15世紀末には、「井波城」となり(!)、一帯は寺内町として発展。また越中の一向一揆の拠点ともなった。


(「井波別院 瑞泉寺」hpより)


「本堂」



その前には、浄土真宗の開祖・親鸞聖人像。 鮮やかな菊の花とともにお出迎えくださいます



本堂の入り口には、木彫りのご案内版



瑞泉寺は、「井波城」として存在していた天正9(1581)年、佐々成政軍に攻められ、焼き討ちを受けました。

その後再建されるが度々の火災に遭い、この本堂は、明治18(1886)年に再建されたもの。

中はとてもとても広い。450畳(!!)もあり、全国で4番目といわれているそうです。撮影禁止で残念。


ここ本堂から、お隣に建つ「太子堂」へは、渡り廊下を。






↓ ここから見えた、本堂の屋根のつくり

視線を感じて見上げると、こちらにも、こっそり隠れて参拝客をうかがって見守っておられる動物が!



龍です!実は瑞泉寺において、龍は特別な意味をもちます。

明治12年の大火の際、さきほどの山門は、奇跡的に焼け残りました。

それは、山門にたくさん彫られた龍が、近くの傘松に登って水を吐いたためだと伝えられているのです。



自由に撞ける鐘。

「ぼおおお・・・・・・・・・・・・・・・・ん・・・・・・・・・・・・・・・・・」

深く深く、長ーく胸に響く…音でした。(母、強く撞きすぎて注目される)




「太子堂」



こちらには、後小松天皇から下賜されたと伝わる、二歳の聖徳太子の像が御安置されています。

※聖徳太子さまは、仏教を厚く敬い保護したことから、日本仏教興隆の祖として宗派を超えて崇敬され、親鸞聖人も「和国の教主」と呼ばれていたそうです

毎年7月21~29日(もうすぐ!)、瑞泉寺で「太子伝」という地元では有名な夏のお祭りがあります。

聖徳太子像が御開帳されるほか、同じく後小松天皇から下賜されたという8幅の太子絵伝をもとに、太子の一生を絵で解説する全国でも珍しい絵解き説法が行われます。

「太子伝観光祭」も同時に行われ、毎年大盛り上がりのお祭り。 機会がありましたら、ぜひ!


そこかしこに見られる彫刻が、美しい・・・・・ ため息が漏れます。







太子堂のさらにお隣に建つ、「宝物殿」もお見逃しなく。

親鸞聖人や綽如上人、はたまた前田利家公にまつわる貴重な文化財が収蔵されています。

その近くには、「後小松天皇領徳碑」が。碑文題字は、彰如上人(東本願寺23代法主)の筆




そして、今回の母とのお散歩のお目当てであった、境内の藤棚へ。



目も心も奪われる、この美しさ・・・・・・・ (一番の見ごろはこの一週間後、5月第2週でした(2014年))

蜂がぶーんぶん飛んでいましたが… 慣れてくると、大丈夫。

おしゃべりせず静かにしていれば、蜂たちもおとなしくいることを学んだ母娘。


とそこへ、カメラにお詳しいおじさまが登場

「ちょっと、せっかく藤撮るなら、瑞泉寺も入れてあげられま。こっからこっから」

「じ、じゃあ、この辺からですかね…?」



「ああ、いいねいいね。よくなったないけ。 いや!こっからのアングルなんかも撮ってみられま!」

「あ・・・、はい!こんな感じかね」

「そうそう。 いや待たれ!!もっと上や」



「ああ~、いいね!最高!!!」

「あ、ありがとうございます!!(なんかすごい達成感)」

30分ほど続いた、突然のカメラレクチャー∑ヾ( ̄0 ̄;ノ あ、ありがとうございました!!


藤棚の下のベンチで、蜂がぶんぶんいう中、静かに待ってくれていた母… ごめんね(笑)


井波の中の京都でした。 長々と失礼しました。

京都は暑い~~~!明日は宵山!!