私の知り合いの方が、この春から海外で暮らす事になり、それから数週間。

最初は、絶望でしかなかったそうです。

 

海外旅行は何度か行った事があったけど、住むのと旅行では大違い。

 

言葉もあまり分からず

「必要な食材を買いに行くのも怖い」

そんな状態に、陥ったそうです。

 

だけど生きていかなきゃと、必死で頑張っていると、

生活に必要な事が、どんどん出来るようになり、かなり落ち着いてきたそうです。

 

その方曰く、

「ここまで早く順応出来たのは、どっぷりその(海外)の環境につかり、頑張れる環境を自分で作っていったから」

だそうです。

 

この事を聞いて強迫性障害の事を連想したのですが、「強迫性障害を出来る限り短期間で治す方法」も、こんな感じだなぁと思ったんです。

 

強迫性障害で苦しんでいる人は、

「強迫観念から逃れる」事に必死なのだけど、本当は、この海外の方みたいに、どっぷり、そこにつかった方がいいんですよね。

 

それで上記に書いた

「頑張れる環境を自分で作っていく」

話ですが、この方は、言葉があまり分からないので、語学講座に通ったり、大好きな音楽を聴きに行ったり、自分が住む環境を変えていったそうです。

 

強迫性障害の方も、環境を自分で作っていく人は、とても多いのだけど、これが、似て非なる場合が多いです。

日々強力に推し進めている環境は、

「強迫観念にあまり出会わないため」の環境作り。

これでは、前へ向かって進んでいくための環境作りになってないと思うのです。

 

強迫観念は、とても苦しい事だから、観念に出会わず過ごせる環境は、とても楽なのだけど、このままでは

 

今日も、明日も、明後日も、一年後も、十年後も、強迫性障害は、自分から離れていってはくれません。

 

海外暮らしを始めた人も、踏み出すのが怖いから、

 

「ずっと引きこもってようか」

そんな事も、真剣に考えていたそうです。

 

引きこもっていたら異国の文化に触れずにすみ、楽だけど、やっぱつまらない人生になってしまっていたと思うんです。

 

強迫性障害があると、よく分からなくなっていると思うけれど、人には、ちゃんと順応性が備わっています。

守りの姿勢にはいったら、強迫性障害の思う壺。

 

あなたの人生だから、あなたの人生を良くしていける環境作りをして欲しいと思うのです。

 

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