スクロヴァチェフスキは、30代になってから、指揮者として頭角を現して、最初に成功したのが、ミネアポリス交響楽団(現ミネソタ管弦楽団)の音楽監督になった時でした。 当時のスクロヴァチェフスキは、セルから招待されてクリーヴランド管弦楽団を指揮するほど、緻密なアンサンブルを構築できる腕を持っていたので、近現代作品を中心に録音して好評を博していました。 その1つがこれで、まだ、この作品が同時代作品だった1960年に録音されています。 ここでは、民族性よりも、スコアを冷静に分析して、作品の本質をしっかり表すような演奏になっています。 オケのすみずみまで、神経の行き届いた指揮で、作品の持つ響きも十分再現され、フィナーレでは、見得を切ることも忘れていません。 作品そのものを味わえるとともに、スクロヴァチェフスキの、指揮の基本スタイルを知ることができる録音と言えるでしょう。
レーベルが、マージュリーのリヴィング・プレゼンスだったことも、幸いでしたね^^b