前回紹介したAS板について
少し検証してみました
繰り返しになりますが
AS板の正式名称は「帯電防止板」といって
その名の通り静電気を帯びにくい板です
通常のアクリル板のおよそ2~3倍の価格で
一般的なディスプレー(フィギュアケース含む)に
使われることはまずありません
静電気があると不具合の出る特殊な環境下で
使われることが多いです
クリーンルーム内のパーテーションや扉
ホコリを嫌う精密機器の扉等です
私自身アクリルに携わってきた期間は長いのですが
過去に使用したのは1~2度だけです
ちなみに右がAS板で左が普通のアクリル板です
見ての通りホコリの付き具合もほとんど変わりません
しかし撮影している私はこの時点で
明らかな違いを感じ取っています
上の写真はマスキングという保護紙は
剥がされている状態ですが
剥がした時に明らかな違いを感じました
紙を剥がす際にはどうしても静電気が発生します
特に冬場には電気の走る光が見えることさえあります
この時も左の普通のアクリル板のマスキングを剥がした時は
パチっという音と共に静電気が発生しました
ところが右のAS板は全く静電気が発生しなかったのです
一般の方からするとなんてことの無い
つまらない話しかもしれませんが
我々プロからするとちょっとした驚きです
この拡大した写真では
少し右の板に比べ左の板の方がホコリの
量が多いのが分かります
そして丸一日ホコリの多い場所に放置してみました
見ての通り明らかに右に比べ
左の方がホコリの量が多いです
次にホコリを口の吹きかける空気だけで
飛ばして見ました
一切手で触れず口からの吹きかける息だけです
これは驚きました
写真でどこまで感じられるか疑問ですが
この目で見た限りで言えば
全く違います
左は吹きかける息だけではあまりホコリを
取り除くことは出来ませんでしたが
右のAS板はかなりの量を吹き飛ばせました
数字的に言えば8~9割くらいが
無くなりました
このAS板は練りこみ式なので
年数による劣化がほぼ無いということなので
価格に見合うかそれ以上の効果があると思いました
考え方は人それぞれなので
ホコリなんて拭けば良いと思えるタフな人には無縁かもしれませんが
少しの汚れやホコリを嫌う潔癖型の人には
自信を持って勧められると思います