前回、中学入学準備から「中学生活」を経て、高校受験組が合流してくるまでの様子を見てきました。

 

今回は、高校時代の「地頭生活」とはどのようなものかを見ていきたいと思います。

 

前編をまだ読まれていない方はこちらから↓


【第1部】誕生から中学受験まで


【第2部】中学入学準備から高1まで


 

  地頭滞留期(高1)


●中学受験の“勝ち組”である私立男子難関校組は、河合塾や駿台で同級生らとともに「最後列」を陣取り、「俺らは真面目にやらなくても出来るんだぜ」的な態度で授業を聞く。


●しかし、灘組がやってくると、急におとなしくなる。
 

●そのカスみたいな態度が原因で、真面目系女子から大ひんしゅくを買い、「彼女探し」に失敗する。


●高校受験公立組は、高1の間に私立組に追いつく必要がある。しかし、スカスカの中学分野と違って、高校分野は質量ともに重く、ここで遊ぶ楽しさを覚えてしまった「地メンタル下位者」は、跡形もないレベルまで落ちこぼれていく。

 

●私立中高一貫校生も、中学のときに落ちこぼれた人間が取り返せる最後のチャンスである。しかし、一度腐ってしまったメンタルはそう簡単には戻らず、勉強に身が入らないまま高1終盤を迎える。

 

●まだ進路分けのない高1のうちは、生徒間の格差が明るみに出ることはなく、様々な地頭の人間が、同じ場所に「滞留」しているような錯覚を覚える。

 

●しかし、この高1の間の努力の差が「ローキック」のように蓄積されて、後々大きく効いてくる
 

 

  地頭ドロップアウトⅠ(高2)

 

●高校数学が難しすぎて、ついに耐えきれなくなり、理系と国立大学をあきらめる者が続出する。


●理系へ進んだ人間も、数学や物理の「地頭」で容赦なく選別される。


●数Ⅲのステージに入ると、先取りによる「進度学習」よりも数ⅠAⅡBの「深度学習」が重要であったことを痛感する。


●抽象思考が苦手な者や数式と現象のイメージを行き来できない者は無理ゲーとなる。


●英語も難関大になればなるほど「国語英語」と化し、地頭が問われる問題構成となる。


●国語は何もしなくても出来る人間が存在することを見せつけられる。

 

高2終了時点で、英語と数学のどちらか一方を苦手としている人間は、半分以上の確率で失敗する

 

  地頭ドロップアウトⅡ(高3)

 

●国公立理系志望、国公立文系志望、私立文系専願、指定校推薦狙いなど、分岐しまくる。


●この頃になると、東大卒がよく言っていた「とりあえず東大を目指しておけば後で何とでもなる」という言説よりも、国立大学を早めに諦めなければ私立大学も全落ちする」という言説のほうが、普通の人にとってははるかに正しいことに気付く。


●国公立大学至上主義の「自称進学校」においては、“やる気のある無能な”高校教師が、意味のない課題を与えまくって、生徒の進路を妨害する。

 

●その結果、3科目に絞ったらそこそこ名の通った私立大学に受かるはずの生徒が、5教科7科目の共通テストを受けさせられて全科目4割台となり、Fラン大学に進学する。


●伝統校である御三家や最難関校では、大学受験の足音が迫っているにもかかわらず、教師の研究発表みたいな自己満授業(通称、オ○ニー授業)が全盛期を迎える。


●これにより、最難関伝統校から東大を目指す生徒と、ド田舎公立自称進学校から東大を目指す生徒は、内職時間中のBGMが違うというだけの状態となり、後者が思っているほど有利差は生じない。


●合格実績を稼ぎたい新興のスパルタ進学校では、教師が、「難関大学の簡単な学科」を探してきて、生徒に受験することを強く推奨する。

次回、「大学受験」から再開します。ウインク