前回、非トップの最難関校のボリュームゾーンである「N65~69地頭帯特徴論」について記事を上げたところ、その前後の地頭帯についても書いてほしいというリクエストをいただきましたので、今回はそれを書いてみようと思います。

 

最初に断っておきますと、N70~74地頭帯については自分がそのレベルには達していないのでめっちゃテキトウです(笑)

 

N70~74地頭帯、N60~64地頭帯ともに、N65~69地頭帯との比較という観点で、少々極端化して書いています。


したがって、特に後者(N60~64地頭帯)は若干辛辣なことも書いていますが、中学受験のN60~64は普通に優秀ですから、決して誤解なさらないようにお願いします。

 

それではいきます。

(N65~69地頭帯特徴論をまだ読んでいない方は先にこちらから↓↓)


【N70~74地頭帯特徴論】●成績優秀という事以外に何か一つ光るものがある●発言や解き方に一種の芸術性が感じられる又は求める●左脳だけでなく右脳も発達している●左脳系の問題は最短距離で刺してくる●常に余裕がある

●先生をためすようなことをしてくる

●こいつらの口から反復学習という言葉を一度も聞いたことがない●字がしぬほどきたない【N60~64地頭帯特徴論】●標準カリキュラムは全て消化することができる●いわゆる定石問題は完全にマスターしている●定石問題をひねった応用問題は解けるが、●初見の問題に食らいつく力が劣る●反復学習による突破を図ろうとする●一般的な模試ならN65~69地頭帯に勝つことができる●小問誘導はあってほしいと思っている●算数の中では整数問題を苦手としている●勉強できる側の人間という意識は持っているが●必要以上に謙虚である

N65~69地頭帯とN60~64地頭帯の違いが最も顕著に出るのが

『初見の問題に食らいつく力の差』です。

 

もちろん、初見とはいっても、それまでに習得した解法の運用と組合せで解ける問題であり、何も天才的なヒラメキが必要というわけではありません。

 

しかし、いわゆる最難関校や東京一工の問題は「過去にどこかで見た問題のパクリ」という感じがしないものが多く、その学校の威信をかけてオリジナルの問題を作ってくることが多いです。

 

ある最難関校で出題された問題が数年後に難関校で形を変えて出題されるというケースもよくあります。

 

オリジナルの問題とはいっても、既習の知識やテクニックの運用、組み合わせで解けるのですが、突破口を見つけるのに難儀する問題が多いです。

 

よく言われる「65の壁」がこれに当たるのではないかと思います。

 

これを突破するのは「反復学習を是とするタイプ」には厳しいというのが私の見立てです。


それよりも「一発で仕留める」、「一発で頭に入れる(にはどうしたらいいか)」という気持ちで取り組むことが、65の壁を突き破る可能性を高めるのではないかと思います。

 

多くの問題を解きまくっていたらきっと似たような問題が出てくれるだろうという期待はたぶん裏切られます。

 

というと語弊があるのですが、反復学習するにしても「この問題、この解法の本質は何か」ということを強く意識して学習に取り組む必要があるように思います。●なぜその解き方をするのか●別の解法はなぜ行き詰るのか

●各解法は何に向いていて何に向いていないのか

●なぜ思いつかなかったのか/思いついたのか

●得られた知見を一般化しようとする

●出題者の意図を考える

●本番は必ず見たこともない問題が出題されるとあきらめる(問題を解きまくればきっと似たような問題に当たるという期待は捨てる)

たぶん、長年塾の先生や家庭教師をしてきた先生が勉強を2時間教えたら、その子がN60~64地頭帯かN65~69地頭帯か、何となくわかると思います。

でもこのN60~64地頭帯人間が6年間努力を継続した場合、大学受験では普通にN65~69地頭帯のケツをまくってきます

統計をとったわけではないのですが、N65~69地頭高校のボリュームゾーンが多数進学する大学においても、N60~64地頭高校の出身者のほうが総数としては多いのではないかと思います。

 


以上で、N60以上の5区切りの地頭帯については、私が思う特徴を言えたことになります。

 

じゃあ次はN55~59、N50~54とどんどん説明していくのかというと、それはできません。

 

理由は、私から見ても、私が伴走した娘から見ても、2ランク以上離れているからです。

 

まだ発表していなかった地頭論の一つに

『隣接地頭帯限定理解論』というものがあります。


人間は「自分の属している地頭帯」と「一つ上の地頭帯」と「一つ下の地頭帯」のことは理解できるが、2ランク以上離れると、なぜそんな難しいことが出来るのか or なぜこんな簡単なことが出来ないのか、を理解することができません。  


よく、塾講師や塾講師OBが「塾の平常カリキュラムの宿題をしっかりできていれば偏差値55くらいにはなっているはずです」とか「偏差値50切っている子はそもそも塾の宿題のやり方がいい加減です」などと言っている場面を見たことはありませんか?

 

これはまさに『隣接地頭帯限定理解論』の罠にハマっています(笑)


たぶんその塾講師はN65~69地頭帯なんだと思います。

 

その塾講師の地頭からすれば「塾の平常カリキュラムの宿題を普通にこなせば偏差値55を切る成績を取り続けるなんてあり得ないから」です

 

偏差値40台以下で低迷する親子が塾で教育相談を受けたときに、上記のようなことを言ってくる塾講師に直面したら、そいつはたぶんなんの役にも立ちません!(笑)

 

ある程度頑張っているのに偏差値40台という子の悲惨な実態を知っている人なら、こんなこと口が裂けても言えないと思いますよ。


塾の宿題(基本〜標準)をしっかりやって過去の復習も並行してこなせば偏差値55に達するのは、もともとの地頭レベルがN50以上の人だけです

 

ということで、次はいよいよ「N40地頭帯特徴論」を書きますね。


私にとっては、辛かった中学受験の伴走をもう一度舐めるように思い出すことであり、いつ書けるかの確約はできませんが、偏差値40で苦しむ後進の皆さんの力になればという気持ちで頑張って書こうと思います


それでは一週間頑張りましょうスター