短編小説「京のおんな」枕草子物語<2> | 京こね☆ニュース

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前回までのお話は↓から。
 
 

※フィクションの部分もあります。あと、現代の言葉を使っています。

 ご了承下さい。

 

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枕草子物語<2>

 

 

 清子 : 「最初、清少納言はみんなに内緒でブログ書いてたらしいねん。 でもな、源経房(みなもとのつねふさ)という人物に見つかって、ちょっと貸してほしいって言うから、冊子を貸したらしいねん。 でも、待てど暮らせど返ってこうへん。 何してるんやろ? と思ったら、これは面白いってことで、いろんな人に回して拡散されたんやって。 で、有名ブログとして殿堂入りしたってわけ」

 

 蛍 : 「へぇ~、それで今まで残ってるってすごいことやんなぁ」

 

 清子 : 「そうやんなぁ。 1000年以上もブログが残るってすごいなぁ。 で、これで私の発表は終わり。 じゃあ、次の発表は、一美(かずみ)お願い」

 

 清子が座るのと相反して、今度は一美が席を立ちました。

 

 一美 : 「私は漢字に「美」が付いているから、第151段に注目してみたんよ。 これは、『うつくしきもの』って言葉から始まるんやけど、『うつくしきもの』って今でいう『かわいらしい』って意味なんやって。 で、清少納言が散々かわいいって連呼してるのが、小さい子供のことなんよ」

 

 京 : 「確かに、小さい子供ってかわいいもんなぁ。 あっ、一美のとこもまだ小さい弟さんいたやんな?」

 

一美 : 「そう、うちもまだ3歳の弟がいるんやけど、清少納言もこう書いてるねん。 『二つか三つぐらいの幼児が、急いで這ってくる途中で、大変小さいチリがあったのを目ざとく見つけて、とても小さな手でつかんで、それを大人に見せている様子は、実にかわいらしい』って。 うちの弟もそんなんしてたことあるから、よく分かるわぁ」

 

 一同もみな頷いています。

 

 一美 : 「他にもこんなこと書いてる。 『かわいい幼児がちょっと抱いて遊ばせているうちに、しがみついて寝ているのもたいそうかわいらしい』って」

 

 京 : 「小さい時って、ホンマに無条件にかわいいやんな。 まあ、たまにイラッとすることもあるけどそこも含めて」

 

 一美 : 「そうやねん。 で、私の調べたことの結果。 1000年前も小さい子供はかわいかったということで、とりあえず、発表終わり」

 

 みんなが拍手をする中、班長である清子が口をはさみます。

 

 清子 : 「一美、良かったけど、もう少し掘り下げてみたら面白いんやない? 例えば、清少納言がなぜそこまで小さい子供に執着するのか? 自分に子供はいたのか? とか」

 

 一美 : 「なるほど。 じゃあ、次回までに調べときます」

 

 ということで、第1回目の意見交換会はお開きということになったのでした。

つづく

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