昨日、ガレリアで行われていた文化財デジタル複製品展覧会の
お話を書きましたが、本日もそれに関する話題。
展覧会の一番最初に展示されていたのが、神護寺に所蔵されている
国宝 神護寺三像
これは諸説ありますが、源頼朝・平重盛・藤原光能の肖像画だと
伝えられています。
日本肖像画の最高傑作の一つとして、昭和26年に国宝に指定されました。
その中の一つ、「伝平重盛像」↓
平重盛は、平清盛の長男にあたり、大河ドラマでは窪田正孝さんが
演じられていました。
日本では三像の中で、強い意志と剛健さが感じられる「伝源頼朝像」の
評価が高いのですが、実はヨーロッパで評価が高かったのは、「伝平重盛像」
フランスの作家・アンドレ・マルローが世界最高の肖像画と絶賛し、
なんと、ルーブル美術館に展示されたのです
「伝平重盛像」と交換条件で、日本に来日したのが「ミロのヴィーナス」というから、
この2つは同じ価値があるということ。
ちなみに、「ミロのヴィーナス」がフランス国外に出たのは、これ一度きり。
また、マルローは「伝平重盛像」を『東洋のモナ・リザ』と呼んだことから、
本物の「モナ・リザ」も来日することが決定したといわれています。
2つの名品を日本に呼び寄せることができたのは、この「伝平重盛像」の
お陰といってもいいのかもしれませんね