これまで製造業が製品を世界で売る場合、まず先進国で販売し、
その後、新興国含めた国々に製品を一部改良しながら販売する流れだった。
リバースイノベーションはこれとは逆の流れで、
新興国で製品を販売後、先進国に販売するという流れ(リバース)で、
かつこれまで先進国では作れなかったシンプルで低価格な製品を販売するという
革新(イノベーション)がともなうものである。
例としてGE社の超音波画像診断装置がある。GE社は新興国でこの製品を販売するために、
低価格化の研究を行い、機能は限定されるものの従来の6分の1の価格を実現した。
この製品は新興国で普及するとともに、先進国では持ち運びしやすい点が評価され、
ニッチ製品として受け入れられることとなった。
このリバースイノベーションのポイントとして、新興国の中間層・BOP層の取り込み、
破壊的イノベーションがある。
シンプルで低価格な製品は新興国の人々の多数を占める中間層・BOP層
(Base of Pyramyid、世界で40億人を占めるという)を取り込むことが可能である。
またこれらの製品にともなう低価格・シンプルな機能といったイノベーションは、
既存の先進国の企業の製品にとって脅威になりうる。
GE社は先進国であるが、インドや中国の企業でも、低価格で優れた製品を製造・販売し、
先進国へ進出するという流れは増えてきている。
日本企業ではまだ有名な事例はでてきていないが、顧客価値の頭打ち化という現地のニーズと
日本製品にギャップがあるともいわれるなか、リバースエンジニアリングの発想は必要なものと
考えられる。