はあい!

ついに異様な倦怠感と、激しさを増した腹痛に

非常事態を感じたカイル。

ついに救急車を呼びました。

そうなると、一刻も早くこの非常事態から救われたい、という

気持ちになります。

 

救急隊が来てくれて、なんとか自分で歩いて

エレベーターへ。

2人の救急隊員が何か話しかけてきたのですが、

もう朦朧としていて、お腹を押さえながら

「なにか、変…」とだけ答えた気がします。

1階についてエレベーターを降りると、

そこにはストレッチャーともう一人の隊員が。

 

たしか2人ぐらい住人がいたのですが、

知らない人たち。

明らかに具合が悪い自分を見て

「コロナにかかった人だろう」と思われたんだろうなあ、と

ぼんやり思いながら、ストレッチャーにのり、

救急車に。

そして、そこから次の苦難が始まるのです…

 

救急隊員に症状を話し、お腹を押さえて

「これは多分、虫垂炎ですね」とのこと。

えええ!ウィルス性胃腸炎じゃないの!?盲腸!?と

ビックリしました。

最初にお腹の中央が。そして右下へ痛みが動いていくと

盲腸のケースであることが多いようです。

 

そして、救急隊員が病院に電話をしていくのですが、

結果として、8つの病院に断られました。

一定時間以上、搬送先の病院が見つからないと

第2段階に移るらしく

(それが何だったのかはわかりませんが…となりの区域にも電話する、ということかな)

ようやく病院が見つかりました。

幸いにして、車で10分~15分ぐらいの大学病院。

 

それにしても、近所の病院から電話して

1軒ずつ断られていくときの辛さ…

 

すでにお腹は猛烈にいたく、荒い息をして

必至に耐えている、その中で希望の光が1つずつ消えていく…

お腹の尋常でない痛みから、このまま病院が見つからず

対応が遅れたら

「これは大変なことになる」「ただじゃすまなくなる」

ということだけは痛みで朦朧としながらも明確にわかりました。

どれぐらい待ったかはもうわからないのですが、1時間近くは

ただマンションの隣の道路に止めてある救急車の中で

耐えていたような印象です。

 

そして、病院へ。

移動中も揺れるから、またお腹の痛さとの波状効果なんですよね。

何とか病院について、「これで助かる!」と思いました。

出迎えてくれたドクターかナースが

「凄い顔色ですね」「これはちょっと、あまりよくないかもしれません」

という言葉で、そのままPCRテストをして、個室へ。

 

「普通は陰性が出てからじゃないとダメなんですが

かなりまずそうなので、特別にCT検査だけやりましょう。

このまま手術になる可能性もあります」

ということで、CT検査を。特例でありがたい判断。

その後、小部屋に戻ります。

その夜はまた寒かった。きっと10時や11時だっのかな。

 

「え!手術!?」とびっくり。もし手術になったら…と気になり

一応ウィルス性胃腸炎(といいつつ、嘔吐も下痢症状も1日ぐらいなし)と

診断されていたので、トイレに行きたくなり。

「すみません、トイレに行きたいんですけど」と看護師さんに言ったら

「PCRで陰性が出るまでトイレには行けません。1時間待ってください」

「(ええ!1時間!?)あの、ウィルス性胃腸炎なので、お腹を下すかもしれないんですけど…

「じゃあ、オムツにしてください」

「えええ!オムツですか?(もう仕方ない)…はい、履き替えます」

となって、

若い看護師さんの前でベッドに寝ながら

ズボンとパンツを脱いで、オムツを履かせてもらうという…(涙)

 

でも、カイル、「意地でも絶対にオムツにはしない!」と誓って、

結果としてその誓いを守り通せました!(笑)

 

しかし、その時は既に盲腸は破裂していたので

お腹のゲキレツな痛み、オムツにしないように耐える痛み、

オムツになっている精神的な痛みと三十苦に耐え(笑)、

腰も痛くて、でも横向きになるとオムツにしちゃいそうだから(笑)

必至にあおむけに寝て、耐えて耐えて耐える1時間。

 

ようやく「陰性でした!」と言われてトイレにいっても、

すでにも盲腸が破裂して、悪い菌が腸についてしまって

腸が動かなくなっていたので、出ない…(涙)

(結果的に、手術前に何とか出せたので

「最低限の義務は果たした」と思いながら手術台に乗ったのでした(笑))

 

そして、もう喉がカラカラでカラカラで。

「水を飲めますか?」といったところ

「これから開腹手術になるかもしれないので飲めません」

となり、コットンを水で湿らせたもので口の中を撫でるだけに。

 

点滴をしながら、太い注射を二本、左右の腿とお腹の付け根のあたりに

ズブっと! 細菌を調べるための注射だったのかな。

そして、ドクターの手術前の説明を聞いて

即手術になりました…

 

寒い個室での看護師さんとのやりとりは、

上記のように書くと冷たい感じにも見えますが、

もちろんそんなことはなく、忙しい中対応していただきました。

 

本当に、救急の現場って、みんな大変!

医師も看護師も医療スタッフさんたちも。

助けていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

そして、深夜0時過ぎ、

手術が始まりました…

 

もちろんカイルは、術後の大変さについては

このときは想像することもできなかったのでした…

 

【今回のポイント】

・体調に異様な痛みや変化を感じたら、救急車を呼ぶ勇気を持ちましょう。

なぜなら、救急車の中で想定以上に待たされてしまう可能性があるから。

 



それでは、手術が終わった直後から、

次回はスタートします。