はあい!

アカデミー賞にノミネートする映画はチェックしたr見たりするのが多いのですが

2014年の「セッション」は、鬼教官のスパルタ映画でグロい場面もある…とのことで見てませんでした。

でも、今回テレビで見てみて、

「ああ、映画館で見るべき映画だった!」と反省カイルです!

 

監督は「ララランド」のデミアンチャゼル、デビュー作。。

予算はたった3億円(ララランドは30億円!)

それなのにアカデミー賞では

「作品賞」

「助演男優賞」(ララランドでは、主人公が働くジャズバーのマネジャー役)

「脚色賞」

「編集賞」

「録音賞」

にノミネート。うち3部門で受賞の快挙!

 

名門音楽院を舞台にしたかなりのパワハラスパルタ映画なのですが、

ジャズドラム、打楽器の音と演者と鬼教官の狂気が全編を包み

一気にラストまで疾走します。

 

極めつけはラストの10分。

主人公は、鬼教官の指導についていくものの、途中でブチ切れて挫折。

鬼教官も行き過ぎたスパルタにより解雇され、今はジャズバンドの指揮者に。

しばらくした後二人は再開。

鬼教官は自分の指導への思いを語り(本当の天才を生み出すためには、厳しく接する系)

鬼教官は、「あの曲を演奏できるドラマーを探している」と週末の演奏会に主人公を誘います。

 

控室で鬼教官はバンドメンバーを鼓舞します。

「最高の演奏ができれば、スカウトが必ずかかる。

その代わり失敗すれば、スカウトはそいつの顔を二度と忘れない」

 

そしてカーネギーホールでの演奏が始まる直前。

指揮者は主人公の前でささやきます。

「学院に密告したのはお前だな」

 

そして指揮者である鬼教官は別の曲名を告げ、知らない曲がスタート。

主人公はそこで「騙された!」と知りますが必死でドラムをたたき

曲に合わせようとするものの、合うわけがありません。

 

その曲が終わっていったんは袖に逃がさりますが、そこで意を決して再び

ドラムをたたき始めます。

突然始まったドラム。鬼気迫るその世界にほかの楽器奏者たちも

引き込まれていきます。

 

結果、かつてない最高のドラム演奏が実現し、

鬼教官の指揮とドラムの2人は狂気に包まれ

偉大なドラム演奏の高みへと焦点していき

曲が終わった瞬間でエンドロールへ!

(途中、クラッシュシンバルの傾きを鬼教官が直すという小技まで最高の演出になってました!)

 

復讐しあう、だましあう、鬼教官も傲慢な主人公も、いい人とは言えない…

でも音楽と最高を目指す2人の狂気が最後まで観客を引き付けます。

 

そして、そこでカイルは気づくのです。

「舞台」「天才」「狂気」「常軌を逸した指導」「教師と生徒」「曲のすり替え」…

あれ?これってどこかで見たことある…

 

そう「ガラスの仮面」そのまんまではありませんか!?

北島マヤも、脚本をすり替えられたまま舞台に出たことがありましたよね。

なんの芝居だったっけ…「夢宴桜」のエピソードだ!

たしか脚本をすり替えられて、舞台に出たものの台詞を言えないマヤを救う(?)ために

姫川あゆみも舞台に出て、マヤが百合の花を口にくわえ、あゆみさんがひっぱたき、

マヤが(自然と)怒って「出て行ってやるー!」と叫んで舞台からアウトしてひと段落…

 

っていう話じゃなかったでしたっけ?(笑)。

まあ、後半は「セッション」とは異なるのですが、

なんだか設定は似てますよね。

 

やっぱり、音楽やお芝居って、どこか常軌を逸した狂気に包まれないと

一定以上には到達しないのかもしれませんね。

 

それでは意外な共通点を発見した自分に満足しながら

Sparklingなひと時を!