はあい!

期待度が高かった分、アカデミー賞最有力と言われている

「シェイプオブウォーター」に幾分がっかりしてたカイルです。

でも、改めていろんな人の感想を読んでると、

ああ、なるほど、こういう理解・解釈ができるのかと実感中です。

 

まず先に…明日発表になるアカデミー賞2018の予想をしちゃいます!

結構当たると思うんですよね…

 

カイルの予想:アカデミー賞2018

作品賞:「スリービルボード」

監督賞:ギレルモデルトロ(「シェイプオブウォーター」)

主演男優賞:ゲイリーオールドマン(「ウィンストンチャーチル)」

主演女優賞:フランシスマクドーマンド(「スリービルボード」)

助演男優賞:サムロックウェル(「スリービルボード」)

助演女優賞:アリソンジャネイ(「アイトーニャ」)

脚本賞:マーティンマクドナー(「スリービルボード」)

脚色賞:ジェームズアイボリー(「君の名前で僕を呼んで」)

 

脚色賞はちょっと読めないけど、ほかは結構鉄板な気がします。

グレタガーヴィク×シアーナローシャンの「レディバード」が大穴だけど…

 

さて、作品賞は「シェイプオブウォーター」が最有力と言われていますが

先週、今週と両作品を見て、アカデミー作品賞はずばり「スリービルボード」だと思います。

なぜか。「スリービルボード」のほうが『わかりやすい』から。

 

そういう意味で、「シェイプオブウォーター」がなぜ13部門にノミネートして

最有力と言われているのか。

「スリービルボード」は作品賞はノミネートして有力視されているのに

マーティンマクドナー監督はノミネートもしていないのか…

 

その答えまではまだわからないのですが、

「シェイプオブウォーター」について簡単に紹介します。

 

まず、この映画はファンタジー。

よって、細かいアラを突っ込んでも仕方ないのですが、

ファンタジーとして割り切っているのか、

リアリティとファンタジーを共存させようとしているのか今一つ最初は姿勢がわかりませんでした。

また、ラブストーリーにしても、ヒロインが恋に落ちる過程をもう少し描いてもよかったんじゃないかな、と。

マイケルシャノンの掘り下げのほうが印象に残るぐらいです。

というか、最初から、結構びっくりします。

この映画、R15指定なのですが、

(おそらく世界中でも「見たい!」という人はそんなにいないだろう)主演女優サリーホーキンスがバンバン脱ぎます。

お尻や胸は当たり前、ヘアも見せるし、自慰シーンまで!結構ドン引き~な感じです。

でも、この自慰シーンは結構重要で、そのあとのヒロインとクリーチャーの愛の成就へと流れていきます。

(でも、あんなにあからさまに描く必要性があったのかなあ…とは思います)

 

クリーチャーも謎の存在ではなく、割と普通に登場してきます。

そのほかヒロインの友人役として登場する

リチャードジェンキンス、オクタヴィアスペンサー(3人そろってアカデミーノミネート!)、

敵役のマイケルシャノン。

マイケルシャノンを除くと、みんな社会の中ではマイノリティ的な存在。

マイケルシャノンすらも含めて、それぞれが舞台である1962年で少しずつの生きづらさを感じながら

物語が進んでいきます。

 

カイルは映画視聴中は、割と冷めてしまっていたのでそこまで思い入れがなかったのですが

(思い入れを持てそうなシーンになったら、そのままミュージカルシーンになり、「ええ…!」という感じで…)

ギレルモデルトロ監督(なんと「パシフィックリム」のオタク・スペイン人監督)はこの映画で

『君たちはそのままでわかりあえるし、愛することもできる』というメッセージを込めているという感想を読んで

ああ、なるほど、そうか…と。

まあ、確かに言われるまでもなくそうなんですけどね(^^;)。

 

なので、メッセージ的には割とここ数年の「ダイバーシティ」×「普遍的な愛」がベースにあると思うのですが

もしこのクリーチャーが登場する作品が、オスカーの作品賞を獲得したら

それはそれで事件な気がします。

ファンタジー作品で、クリーチャーが登場…

(同じファンタジーでも「ロードオブザリング」とは全く違います)

 

アカデミー賞の選考委員の好みを考えると、明らかに「スリービルボード」だと思うのですが

この「ファンタジー」「クリーチャー」「R15」といった要素を含んだ映画が作品賞をとったら

それはそれで今の時代をとても反映しているんだろうなあ、と。

 

とにかく「シェイプオブウォーター」に関しては、過度の期待を持たず見るのがおすすめです。

不思議な、ちょっと難しい作品です。

ただストーリーだけを追っていくのであれば、そして一歩間違えたらB級映画です。

でも、それを13部門ノミネートの作品に仕上げたところが監督の技量なのでしょうね。

でもまあ、日本では「グレイテストショーマン」(中身は浅いけど、わかりやすく、音楽は最高)が受け入れられるでしょうね。

カイルもよっぽど映画通でなければ「グレイテストショーマン」をお勧めします。

わかりやすく、高揚感を得られるので。

 

それでは、オスカーの行方を想像しながら、Sparklingなひと時を!