このオンナ 裏切ったな ユルサナイ

 

今更ながら『エイリアン2』を見た、

うーん、面白い!

実はエイリアンシリーズは不気味で怖そうと思って

今まで見てなかったんだけど、今年の頭にテレビでやっているのをまとめて録画して

見てみた。そのとき、1,3,4だけ見れて、2が見れなかったんだけど

ようやく見れた2が一番面白いかも!

1が一番怖くて傑作!というのもわかるけど、怖いの苦手なので(笑)。

2は、一番戦闘とかが派手で、安心しつつもドキドキしながら

見れたかな。

(以下ネタばれ)

ヒロイン、リプリーは小さな女の子の母親だったが、飛行士の仕事で宇宙に出て

そのままエイリアンに遭遇(これが『エイリアン1』)。なんとか逃げ出し

脱出船で冷凍スリープに入るがが、57年間も漂流してしまう。

地球に戻ったころには、幼かった子供はもう他界していて…

そして、本編の山場。現地で見つけた人間の女の子を守りながら逃走をはかる。

女の子への母性が芽生え、絶対に守ろうと心に決める。

脱出の佳境で、エイリアンの卵を次々に生み出すエイリアンクイーンと遭遇。

クイーンはちょうど無数の産卵をしているところ。

お互いの出方を伺い、見つめあう母と母。

産卵中のクイーンは身動きが取れない中で、生み出した卵の危険を察知し、

リプリーの行動を伺う。

リプリーがそっとその場から退くのをじっと見つめている…

リプリーは、出口にさしかかったところで、クイーンを改めてにらみつけ、

(ドヤ顔で)卵たちに火炎放射!

見方によっては、卵たちを守るため、見逃してくれたクイーンを

最後に裏切って卵を殲滅させる…というリプリーの行動とも受け取れる。

もちろんこのあと怒り狂ったクイーンの反撃が始まるんだけど…

いやあ、クイーンはきっとこう思ったでしょう。

「この女、裏切りやがった!ユルセナイ~!」

人間たちを惨殺して繭にしていたとはいえ、クイーンにしてみたら、そりゃそうだ(笑)。

 

このエイリアンシリーズ、監督がすごい!(主演は全部シガニーウィーバー)

1作目:(英)リドリースコット(オデッセイ、グラディエイター、テルマ&ルイーズ、ブレードランナー)

2作目:(加)ジェームズキャメロン(ターミネーター、アバター、タイタニック)

3作目:(米)デビッドフィンチャー(セブン、ソーシャルネットワーク、ゴーンガール)

4作目:(仏)ジャンピエールジュネ(アメリ、デリカテッセン)

こうやってみると、まさにハリウッドのSF映画なのに、米国人監督は、デビッドフィンチャーだけ(しかも長編デビュー作)。ちなみに、主演のシガニーと撮影中に何度も衝突して、「彼こそエイリアンよ!」と言わせたとか(笑)。

この撮影のあと「また映画を撮影なんて、大腸がんで死んだほうがマシだ!」といったほど

監督にとってつらい映画だった模様(評価も悪かったし)。

そして、この中でSF系の作品が多いのは、リドリースコットとジェームズキャメロンかな。

リドリースコットなんて、「テルマ&ルイーズ」というブラピが衝撃の美青年役で

一気に有名になった映画を撮った人と思えないかも!

 

ちなみ、「1」に出演してたアンドロイド役のイアンホルムは、「ロードオブザリング」の

ビルボバギンズ役。

「2」の兵士役は、「ターミネーター1」でシュワちゃんと戦った兵士役のマイケルビーン。

「4」のアンドロイド役は、ウィノナライダー(懐かしい!)。

有名な俳優がたくさん出演しているわけではないので、その分特撮費に回したんでしょうね。

ちなみに、「1」のときのシガニーのギャラは、300~400万円ぐらいだったとか!?安かった!

 

余談ですが、「1」でアンドロイドに殺されそうになるリプリー。

丸めた雑誌を口に詰められて窒息させられそうになるんだけど

(「エイリアン」はSEXの様々な隠喩が評判。今思うと斬新な殺し方!)

その雑誌は、日本の雑誌(平凡パンチとか?)で、表紙は木之内みどり。「刑事犬カール」の

主人公だった元アイドルで、後藤次利とスキャンダル。

『子供ができるようなことはしてません』との名言を残した後、ちゃっかり結婚。

4年で離婚。3年後に再婚した相手は、竹中直人でした!

「1」の宇宙船は日本企業のもの、ということでそんな演出があったそうです。