おらが街「東大阪市民美術センター」で今夏に開催された、特別展「みんな大好き!近鉄電車のデザイン展」訪問記をお送りしています。

さて、いつものように?さんざん話しが寄り道になりながらの展覧。いよいよ、最後の展示に差し掛かりました。

青空のもと、緑豊かな自然をシカが躍動するデザインが印象的な「ならしかトレイン」。2022(令和4)年12月から「奈良線」や、相互乗り入れしている阪神電車にも姿を見せるラッピング列車についてでした。
わたしも幾度か見たり乗ったりしましたが、この爽やかな外装デザインもさることながら、内装も実に凝ったもので、いっぺんに気に入ってしまった次第です。
最後の第4章では「ならしかトレインができるまで」と称して、この印象的な列車が誕生するまでを辿って行く、というものでした。
ラッピング列車は数あれど、確かにその目的やコンセプトというものは、気になること。あまり知ることのなかったその経緯を、時系列に取り上げていました。これも気になるものです。

会場の奥には、くだんの「ならしかトレイン」実車を模したモックアップが鎮座しているではないですか。車内にも入れるようです。


車内の様子。床面は、奈良公園の青芝のイメージでしょうか。他の車両にはないものですので
はっとさせられます。

座席は通勤型のロングシート(窓に背を向けて座る)ですが、シカ柄というのもおもしろい。

客用扉には、こちらを一瞥するシカのつがい。
いかにも、奈良に向かう列車だと印象づけられます。それがコンセプトなのだと、一度でわかるもの。訴求力としては抜群ですね。
シカとお姉ちゃんのショットはここにもですが清々しいといいましょうか、おおげさにいうと「共生」を感じます。五位堂検修車庫にて。
ところで、当然にといいましょうか、この「ならしかトレイン」、もともとは他の通勤型車両とまったく同じ塗装なのでした。
これをどのようにあの爽やかな、さながら青春を感じさせるデザインを描いたのでしょうか。
今日はこんなところです。